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2015年10月28日更新

石けん,洗剤,洗浄剤,仕上げ剤等
誤飲誤用の応急処置(2003年改訂版・2015年部分改訂)
p.31
4.住宅・家具用洗剤・洗浄剤
(10)排水パイプ用洗浄剤(酸素系・粉末)

液 性:弱アルカリ性〜アルカリ性
主成分:過炭酸ナトリウム8〜70%
    炭酸塩0〜50%
その他:界面活性剤



【症 状】
●嘔吐や口内・咽頭・食道・胃粘膜の障害による痛みや刺激がみられる。症状が激しい場合,虚脱状態,チアノーゼ,呼吸困難,昏睡状態となる可能性もある。

【毒性データ】
●急性毒性(マウス,経口投与):LD50値,2〜3g/kg
●催吐性(イヌ,経口):ED50値,0.1g/kg


すぐにコップ1〜2杯の牛乳または水、あるいは生卵を飲ませ,医師に相談する。
×無理に吐かせてはいけない。吐かせることによって,吐物が逆流して再度粘膜を刺激したり,肺に入る危険性がある。
×酢,フルーツジュースを飲ますのは望ましくない。中和熱が発生して,損傷を更にひどくしてしまう可能性がある。
×炭酸飲料を飲ますと炭酸ガスが発生するので避ける。

誤飲食により嘔吐した場合は、飲んだものや吐物などが気管に入る「誤嚥」を起こす可能性があり、窒息や誤嚥性肺炎の原因となることがある。
 嘔吐がない場合でも、高齢者は一般的に、飲み込む機能(嚥下機能)の低下により、飲食物を誤嚥しやすくなる。
 直後に症状がなくても経過を観察し、いつもと様子が異なる場合は、医師の診察を受ける。


多量に飲んだ場合,吐かせるよりも胃洗浄が望ましい。胃洗浄は注意深く行う。ただし胃洗浄は,誤飲量と口腔・咽頭粘膜の損傷の有無によって判断する。
水酸化アルミニウム,マグネシア乳液の投与は緩和な制酸,吸着,鎮痛,下剤として有効。
×重炭酸ナトリウム(重曹)などの炭酸塩の服用は,炭酸ガスが発生するので避ける。
×酸性の中和剤を用いてはならない。中和熱が発生して,損傷を更にひどくしてしまう可能性がある。


【症 状】
●刺激によって充血や疼痛が生ずることもあるが,重大な障害となるようなことはない。


こすらずに,すぐに流水で15分以上洗眼し,医師に相談する。
必要に応じて,酸素吸入,対症療法を行う。


日本石鹸洗剤工業会 (JSDA)

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