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2014年12月15日更新
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*JSDA賛助会員企業の紹介



さまざまな分野

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日本石鹸洗剤工業会のサポーター 賛助会員企業の紹介

6. 製品を保護する包装材を供給 パッケージ分野 その2


 前回につづき、製品を安全に使いやすいかたちで提供するための包装材を扱う賛助会員企業から、2社をご紹介します。

◆パッケージ 分野の賛助会員はこのような企業です

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印刷の領域を超え、製品をとりまく価値を創造

凸版印刷株式会社

お話を伺った方々:
生活環境事業本部 第三営業本部第一部 部長 加藤潤さん、同事業本部 事業戦略本部 事業企画部 部長 押谷光人さん、同部 環境ビジネスT 担当課長 中川善博さん


 当社は、出版物やパッケージの印刷事業で培った技術を核に、事業領域を広げてきました。エレクトロニクスやマーケティングの分野にも進出し、印刷にとどまらない製品やサービスを提供しています。パッケージの開発では、高齢化社会や環境課題に対する提案にも注力しています。

  “高齢者にとっての注ぎやすさ”を考えて開発した詰め替え用パウチは、代表的な事例です。開発過程ではユーザーに試用してもらうことが重要なので、介護サービス付き高齢者向け住宅の運営企業と連携し、生活者の視点に立つことで潜在ニーズに気づく仕組みをつくっています。

 注ぎやすさを向上させたパウチは、構造から見直して口部を開けやすくしました。「風呂場で手が濡れていても楽に開封できるようになった」などの評価を幅広い年代のユーザーからいただいています。このように、お年寄りを対象に使いやすさを考えることで、製品のUD(ユニバーサルデザイン)を実現し、大多数の人が直感的に受け入れられる価値を提供できると考えています。

 また、容器の印刷スペースは限られます。状況によって動画、音声などの手法を組み合わせてよりわかりやすく伝達することが重要で、これは情報のUDといえます。

 パッケージにおける環境対応は、これまでは薄肉化(リデュース)が主でした。これからは、使用材料に対しても配慮が必要になります。最近は、バイオマス樹脂のほかに、メカニカルリサイクルPETという高品質な再生樹脂を80%配合したフィルムを一部に使い始めました。PETボトルを回収する流通企業や、リサイクルPETを製造する企業との協力体制を整備し、再生資源の有効活用に取り組んでいます。

<パウチ容器のUDと環境対応の例>

 UDと環境は両立しないといわれることがありますが、モノと状況を含めて捉えれば両立可能です。当社の“包装ごと電子レンジ調理ができる食品用パッケージ”は、調理器具も火もいらず、誰もが安心して使えます。パッケージはゴミになりますが、洗浄や片付けは簡素化され、その分の環境負荷は軽減します。また、独り住まいの高齢者が簡便に栄養価の高い食事がとれることも付加価値となります。

 パッケージを中心に、その使用前後の状況までみていくには、他分野との連携が必須です。もともと印刷事業の原点は、媒体を通じて、情報や文化の送り手側と受け手側のニーズをつなぐことにありますので、他社への働きかけは当社の得意分野です。パッケージにおけるUDや環境、製品をとりまくサービス全体の最適化を目指して、今後も挑戦を続けます。



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小さな容器にたくさんの技術と機能

株式会社 吉野工業所

お話を伺った方々:
営業部 部長 大塚 幸治さん、開発部 部長 角田 義幸さん、小川第二工場 工場長 岩崎 悦夫さん


 1935年、コルク栓製造で創業した当社は、1942年よりプラスチック製キャップの製造を開始し、プラスチック容器業界へと進出しました。

 現在、国内22工場と海外2工場でキャップ、ボトル、チューブ、ポンプ、トリガースプレー、PETボトルなどのプラスチック容器および口紅、ジャー容器などの金属容器の設計・開発・製造を行なっています。容器が使用される分野もトイレタリー、化粧品、薬品、食品、飲料など幅広く生活の場でご愛用頂いております。

 シャンプーの容器をつくるための射出成形、ブロー成形の技術は国内でいち早く工業化し、1961年にブローボトルの量産を始めました。ガラスビンがプラスチック容器に置き換わるなか、醤油用のPETボトルを国内で初めて生産したのも当社です。

 プラスチック容器は、廃棄物削減のため軽量化が図られていますが、ただ薄くするだけでは強度や内容物の貯蔵性などが低下してしまいます。そこで酸素や日光の透過を防止するために複数の樹脂を積層化したり、バリア性のある物質をコーティングするなどの技術で機能を補っています。

 容器の耐久性や使いやすさ、環境配慮を追求した結果、多くの特許技術も誕生しました。その一例となるデラミ容器は、意図的に最内層を剥離させた容器であり、粘度の高いコンディショナーや美容液などを残らず使い切ることができるように1995年に開発しました。内容物が減ると容器の内袋が収縮する二重構造により、内袋には空気が入らないので内容物の酸化や劣化も防止できます。近年は、調味料などの鮮度が開封後も維持できると評判になり、食品業界での採用も広がっています。

<デラミ容器の構造><水回りで使う容器の工夫>

 また、当社で生産していますポンプ、トリガースプレーなどではポンプは9パーツ、トリガースプレーは15パーツほどを組み合わせてできており、それらは新しい発想やアイデアから生み出されました。また検査の際に、スプレー、トリガースプレーは1個ずつ噴霧して、そのパターンをカメラで撮影し、良否判定することまで自動化しています。

 “世の中になければ自分で創る、挑戦できる”というフィールドが当社の持つ強みであり、ものづくりへの姿勢を変えることなく、最高の機能と品質で容器を通じ暮らしの明日を提案し、豊かな生活の実現のために貢献してまいります。




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