京都は、日本で最初に発電所ができ、電車が走った街です。この例に象徴されるように、古都ながらなかなか先進的なところで、いくつかユニークな企業が創業されています。
当社も小さいながらも、そうした歴史的な先駆の一端を担ってきた、というじまんはできそうです。
昨年、創業100年目を迎えましたが、もとは西本願寺さんの線香屋の一角を借りた、今でいうベンチャー企業でのスタートでした。当初から、革新的なものづくりをしていこうという空気が、社内にはみなぎっていたと聞いています。石鹸洗剤業界のなかでは、事業のスタートは早い方だったので、パイオニアとして歩んできた自負はありますね。
ぜひご紹介したいのが、玄関ロビーの石臼 (A) です。大正末期に、この石臼で固形石鹸をすりつぶし、粉状にして粉石鹸を生産していたのです。当時は、初の洗濯機が登場したとはいうものの全然普及していない、手洗い洗濯の時代でしたから、売れませんでした。けれども、時代の空気を読み、他に先駆けてチャレンジするという先達の気概が、この石臼から感じられます。
A→
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もともとは、丹後ちりめんの絹糸紡績用でタンパク質などを除去するための石鹸から始まりました。大正4年に「玄武印マルセル石鹸」を発売して家庭用品に進出、“ゲンブ”の名は、天皇即位の際に御所に掲げられる四神の旗からとった商標 (B) ですが、これも今では「よくぞとれたものだ」といわれるじまんの商標です。
B→
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昭和9年に発売した「モノゲン」は、日本で最初の合成洗剤として歴史に名を残しました。創業当時から一貫して、開発の軸は“技術力”にあると思います。
現在では家庭用品はなく、界面活性剤のほか工業用など特殊な商品が中心になりましたが、会社として「時代を生きた技術・次代に活きる技術」をテーマにしており、ショールーム (C) にもそれを掲げています。
その技術を支えてきたのも、特徴的な社員構成かもしれません。
実は、社員のほとんどが理系の出身なんですよ。
結局、これがいちばんのぷちじまんになるのでしょうか。(総合企画本部広報IR室長 森下貴之さん 談)
C→
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