株式会社 資生堂
お話をうかがった方々: 社会価値創造本部 中村 亜希子さん(写真右)、SHISEIDOグローバルブランドユニット 大山 志保里さん(写真左)
●美の力を通じて、「人々が幸福を実感できる」
サステナブルな世界を目指して
資生堂は2019年から企業使命を “ビューティーイノベーションでよりよい世界を”とし、成長基盤となるサステナビリティを中心とした経営を推進してきました。2030年に向けたサステナビリティアクション ※1に基づく活動例を紹介します。
Q.サステナビリティアクションを設定した目的は?
当社は1872年に日本初の民間洋風調剤薬局として始まりました。独自の処方開発と企業文化を活かし、ビューティービジネスを通じて、「人々が幸福を実感できる」サステナブルな世界の実現を目指しています。そこで、2020年にはグローバル向けのサステナビリティレポートを初めて発行、本年より2030年に向けたサステナビリティアクション ※1を設定し、 取り組みを強化しています。
Q.環境領域は、どのような観点で取り組んでいますか
サーキュラーエコノミー(循環型経済)の考え方に賛同し、海洋プラスチックゴミ問題や
CO2排出量削減に対応するため、環境に配慮した様々な取り組みを行なっています。
容器包装に関しては、5Rs(Respect・Reduce・Reuse・Recycle・Replace)のもと、2025年までに100%サステナブルな容器包装 ※2を目指しています。こうした環境への取り組みを広く発信していけるように、世界88の国と地域で展開しているブランドSHISEIDOでは、グローバルサステナビリティプロジェクト『SBAS(サステナブル・ビューティー・アクションズ)』活動を展開してきました。たとえば、海中や土中などで優れた生分解性が期待できる『カネカ生分解性ポリマーGreen Planet™』を化粧品容器では世界で初めてリップパレットへ活用し、2020年11月に発売しました。ほかにも、『アルティミューン美容液を使用済み容器へ詰め替えるサービス』を銀座にあるSHISEIDO GLOBAL FRAGSHIP STOREで展開しています。
Q.『SBAS』活動にはどんな思いを込めているのですか?
「美」は、今のコロナ禍のような困難な時代であっても、人々を勇気づけ、幸せにする力があります。一人ひとりが「多様な美」を心から楽しめるように、人や社会、地球環境を守り、尊重していくという思いを込めました。これからも、製品開発やサステナブルな活動を発展させて「美」の価値を創り出し、人々の幸せに貢献していくことが目標です。