「ラックス」「ダヴ」「リプトン」などのブランドで知られる当社グループは、1884年に英国で化粧石鹸を発売して以来、100年以上にわたり、暮らしを変え、よりよい未来を創ることを願って事業を続けています。日本では1964年から事業を開始しました。私は、2006年から企業広報やサステナビリティの取り組みを統括し、外国籍のCEOに代わり理事として当工業会にも関わらせて頂いています。
昔、私の家には海外からのホームステイをよく受け入れていた影響で、ダイバーシティな環境での仕事にも自然と目が向きました。就職活動では、大学で学んだマーケティングを希望して、外資系に狙いを定めました。当社のことは、当時愛用していたシャンプーの「ティモテ ティモテ〜♪」とブランド名が鮮明に残るCMが新鮮で、興味を引かれたのです。入社後は英国本社への出向も含め、希望どおりマーケティング部門で様々なブランドを担当しました。私が日本市場への導入をリードした「ダヴ」は、特に思い入れが強いブランドです。その立ち上げが大成功を収め、本社でCEOから特別賞を頂いたり、マーケティングでの仕事は忙しい毎日でしたが、充実した時間でした。
私はもともと旅好きで、家族旅行を毎年かかさず、旅先でのんびりするのが大好きです。ただ2004年の暮れに家族で訪れたプーケットで津波に遭遇して、人生観が大きく変わりました。同宿の西洋人旅行者が、自分たちも被害にあっているのに、現地の被害者を支援するためすぐに募金を呼び掛ける姿を目のあたりにし、大変感銘を受けました。同時に私自身が、自然災害のみならず社会問題の解決に携わる仕事をしたいとの思いが強く湧いてきました。そんな時に当社でグローバルなコミュニケーション部門を立ち上げる動きがあり、自分から進んで今の仕事に移りました。2011年の東日本大震災では、社員のボランティアを募って幾度となく週末に被災地に足を運び、現在も福島で支援を継続しています。
子どもには、旅を通じていろいろ見せたい、異国の文化にも触れさせたいと思っているのですが、どこに行っても結局一番喜ぶのはプールという・・・。でもいつまで娘が喜んで付いてきてくれるか、近頃はそれが心配ですよ。
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