花王石鹸の発売から約125年が経ち、商品も多種多様になりました。その源泉には研究開発部門の存在があります。当社は部門を超えたコミュニケーションを大切にし、研究室にも早くから大部屋制を導入するなど、活発な交流による技術的融合を奨励しているのも特徴です。
私は長年、和歌山研究所の一員として過ごしました。大学院までは分析化学が専門でしたが、入社してからオムツの吸収体などにも応用される高分子の研究に携わるようになり、相当勉強もしましたね。ときには行き詰まることもあったわけですが、ふと横を見ると異なる視点で研究している人たちがたくさんいる、そんな環境ですから、解決の糸口やヒントを得られていたのだと思います。
会社成長の原動力は人であり、会社の一番の財産です。社長に就任してからは、2年かけて国内外の現場を一巡し、若手中心の小さなミーティングを多く実施してきました。現場を知ることは、社員が活き活きと働く環境づくりにつながります。また、健康づくりも大切です。当社は2008年に健康宣言をして、仲間や家族と一緒に健康増進に取り組もうと、社員に呼びかけてきました。健康経営を実践し、その輪を社外にも広げていけたらと考えています。だから私も、きちんとしないといけないですね。
社内スポーツは以前から盛んで、いろいろな大会もあります。私も和歌山時代は熱心な上長の影響で、ランチと仕事の後にはバドミントンなどで汗を流しました。毎日の練習でかなり上達し、大会で何連覇もしたほどです。
ずっと続ければよかったんでしょうが、今はもっぱら週末限定のウォーキングです。家内の好きなテーマパークに一緒に出かけたりして、笑顔で2万歩は達成しようと心がけています。また、街に出ると散策のつもりがついつい仕事の顔で店舗を巡回してしまいます。
毎日の習慣にしているのは、読書ですね。経済や歴史の本でも、ひとつの題材を切り口や書き手を変えて何冊も読むことが多いです。そこで1日に3種類の本を30分ずつ読み進めることにしています。この読書法なら限られた時間でも集中できるし、続けていくとかなりのことが頭に入るので、私にあっているようです。
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