おかげさまで創業108年目になり、出発点の石鹸製造業から、洗浄剤や化学品の研究開発へと歩んできました。
創業者の、僕の祖父の話を少しすると、家は京都の五条で宮内庁御用達の餅屋をやっていたそうです。でも店をたたむことになり、祖父は新しい事業を探そうと、北海道へ渡りました。明治初期の開拓時代のことです。希望を持って行ったわけですが、なにも見つけることができずに挫折を味わうことになって…。その頃、キリスト教の教えに感銘し洗礼をうけたと聞いています。祖父に会ったことはないですが、創業時の志であるとか、「つねに感謝」「共存共栄」などの言葉がきちんと書き残されていましてね。苦労した末に築いた事業のいしずえを、守っていかなくてはと思います。
事業はお客さんやマーケットの皆さんから支持していただかないと、成り立たないものです。あたりまえのことですが、それにはどうしたらいいか常に考えて、自分たちができる最大限のことを積極的にやらないと。そういうことは社員にも、たぶんうるさく言ってしまっているのではないでしょうか。
当社には、毎年クリスマスにケーキを配る慣習がありますが、これは祖父がクリスチャンだった名残です。少人数だった昔は、家族も呼んで小さなパーティーをしたようですが、今は各自が家に持ち帰れるように箱入りのケーキになりました。それで、社員のご家族にも食べていただくのならば、おいしいほうがいいですよね。いや、僕が甘いものが好きなものですから…。家内や娘から「あのケーキがおいしい」と聞けば試して、じゃあ今度はこれにしようか、などと考えます。幸い芦屋や西宮にお店がたくさんあります。食後なども、ちょっとなにか甘いものがないと、寂しいですよ。
休日の空いた時間は、よく家族で出かけています。女性陣のショッピングにつきあうのも苦にならない、むしろ好きなほう。家族で旅行しても、ウィンドウショッピングを楽しんだり…あとは、宝塚を卒業した娘を筆頭に皆音楽好きなので、ミュージカル、オペラ、ジャズ…その国の音楽を聴きに行ったりします。でも僕と家内は時差で眠くて、ミュージカルは大半寝てしまうんですけど。ジャズは学生の頃ドラムをやりまして、バディ・リッチやソニー・ロビンスなんかが好きでしたね。音楽鑑賞や買い物は、いい息抜きになっています。
|