リサイクルは、地球サイズの思いやり。
首都圏環境美化センターを
見学しました!
〜後編〜「古紙と選別」
リサイクルという言葉が浸透していなかった1994年に、産業廃棄物の回収事業をスタート。現在、約100台の車両でまちやオフィスを周り、約2千箇所から回収した廃棄物を、自社工場で選別・減容化する「中間処理」を行なっています。
工場見学の前編「飲料容器とプラスチック」に続く後編は、「古紙と選別」に注目しました。

案内してくださった皆さん、左から(株)首都圏環境美化センター 営業部 副部長 片嶋 正之さん、広報部 武田 葉子さん、斉京 沙知さん
資源に変えるため、種類ごとに丁寧に選別
シュレッダーは必要に応じて
シュレッダー済みの紙は繊維が短く、製紙工場で溶解しても絡み合わずに流れてしまいます。必要なときだけシュレッダーをして、資源化につなげましょう。
禁忌品が混ざると再生できない
ミックスペーパーに禁忌品が混ざっていると再生利用ができず、廃棄物扱いになる恐れがあるので要注意です。
禁忌品:写真、カーボン紙、樹脂コーティング紙、撥水加工の紙パッケージなど。
搬入された古紙にはダンボール、雑誌、新聞などの多種多様な紙が混ざり、丸めた紙やちぎれた紙、汚れや雨水が付いた紙も含まれます。それらを人の目と手で確認しながら選別していました。この施設では、1日でミックスペーパー約70トン、ダンボール約50トンの処理が可能です。ミックスペーパーはOA紙や新聞・雑誌・書籍以外のさまざまな紙のことです。
写真の足元に散らばっているのは、近年増えているというシュレッダーされた紙。紙の繊維が細切れで、リサイクルには向いていません。シュレッダー済みの紙の割合が多いと、製紙工場での資源化率が低下してしまうそうです。
まちのなか、オフィスでも
分別してリサイクル推進
見学の終わりに、「廃棄物は、分けると資源に変わります。これからも“リサイクルは、地球サイズの思いやり。”というメッセージを発信して、みなさんに家の外でも分別を意識していただけたら」とのお話がありました。
産業廃棄物は、回収事業やリサイクル事業を行なう人だけでなく、毎日ごみを出す一人ひとりに関係のあるテーマでした。外出先でのごみの捨て方・分別の意識を向上させることも、リサイクル促進には大切だとわかりました。
飲料容器などの分別ボックスをみかけたら
リサイクルに協力!

<リサイクルの妨げになる行為>
ポケットのごみをポイ→選別が困難に
飲み残し食べ残し→資源の品質低下に
バッテリー、電池充電式製品、電池→爆発や火災の原因に
ペットボトルキャップで子どもたちを支援する活動
(株)首都圏環境美化センターではペットボトルキャップ回収を行なっています。賛同者からの郵送または持ち込みにてキャップを回収後、リサイクル資源として売却し、売却益の一部を寄付※することで、ワクチンに換える活動を推進しています。2kg(1000個)のキャップが、ワクチンを必要としている世界の子ども1人分のワクチンになるとのことです。以下のホームページでご確認ください。
※寄付先:認定NPO法人 世界の子どもにワクチンを 日本委員会(JCV)
(株)首都圏環境美化センターホームページはこちら
*前編 「飲料容器とプラスチック」はこちら