当工業会は、日用品の石鹸・洗剤類と、その原料であり産業用途にも欠かせない油脂製品を扱うメーカーの団体として1950年に発足しました。以来、安全・安心を基本に、持続可能な社会の形成に向けて活動を続けています。
2016年度は、国際情勢は不安定さを増し、国内の消費動向は依然として低調な状況でしたが、今後の経済成長のきっかけを自主的に見つけていくことが必要だと考えます。当業界における昨年度の販売金額は、石鹸・洗剤類の日用品が8,726億円で前年比104%、原料の油脂製品が223億円で前年比100%となり、会員各社の的確な製品開発と努力により、成長を継続させることができました。
2017年度は、生活の向上と業界の健全な発展に向けて、次の3つの共通課題に重点的に対応してまいります。
一つ目は、製品および原料の安全性確認の強化です。とくに日用品においては、安全に関する情報をわかりやすく伝達することが重要ですので、新たな安全絵表示を作成し、普及を推進してまいります。製品に使用される界面活性剤については、官公庁とも密接に情報交換を行ないながら、安全性の確度を高めてまいります。
二つ目は、サステイナブル活動の実践です。昨年はCOP21でパリ協定が締結され、持続可能な社会の形成に向けた取り組みが改めて重要視されております。当工業会は一丸となって容器包装プラスチック使用量の削減に取り組み、大きな成果をあげてまいりました。引き続き、挑戦的な第三次自主行動計画をスタートさせておりますので、新たな削減目標の達成に向けて努力してまいります。
三つ目は、衛生教育および研究助成の推進です。長らく行なってきた手洗い啓発活動では、主催する「手洗いポスターコンクール」に毎年約1万人の子供たちから応募がありますが、児童向けの教育に一層注力いたします。また、グリセリン有効利用のための研究助成は油脂化学研究者の育成にも貢献しており、今後も継続いたします。
これらの重点活動をすすめるとともに、国内外にて情報発信・広報活動を行ない、アジア地域全体の発展に寄与してまいる所存です。
以上をもちまして、就任のご挨拶とさせていただきます。
平成29・30年度 活動基本方針と新役員体制[pdf]
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