ドライクリーニングのパイオニア
白洋舍に聞きました
日本ではじめてドライクリーニングの技術を確立した株式会社 白洋舍(1906年創業)。同社の洗濯科学研究所はクリーニング技術の研究開発に取り組み、工場では一般家庭の衣類をはじめ、身の回りのさまざまな品物をクリーニングしています。
↑お話をうかがった方々(写真左から) 株式会社 白洋舍 経営企画部 早川 達也さん、
同社 洗濯科学研究所 主任研究員 長谷川 千恵さん
Q.ドライクリーニングはどのように行なっていますか?
A.私たちはお客様の大切な衣類を預かってメンテナンスしていますので、衣類を傷めないことを第一に考えています。ドライクリーニングは水を使わないため繊維が膨潤せず、衣類の縮みや傷みが起こりにくい洗浄方法です。それでも常にそれぞれの衣類にとって最良の方法を考えて、衣類の素材や状態によって洗う強さや溶剤の種類などを変えています。
Q.ドライクリーニングの溶剤はどんなものですか?
A.日本では石油系溶剤が主流ですが、白洋舍ではほかにも、塩素系のパークロロエチレンなど数種類の溶剤を用意しています。石油系溶剤は作用が穏やかでほとんどの衣類を洗うことができますし、パークロロエチレンは汚れを良く落とせることが特徴です。
使用後の溶剤は、工場内で濾過・蒸留して再利用します。環境に配慮しながら、溶剤をきれいな状態に保つ自社技術によって、クリーニングの仕上がりを高めています。
Q.クリーニングの過程で手作業はありますか?
A.洗浄は機械で行ないますがしみ抜きや部分的なアイロンがけは手作業で行ないます。またジャケットなどの形を整えるためにマネキンのような立体装置に1つずつセットし、スチームを当てながら仕上げています。
Q.白洋舍さんのこだわりを教えてください
A.どの店舗に依頼されても同等の仕上がりが得られることも重要だと考え、科学的に裏付けされた技術と店員の接客力を含めた総合的なサービスに磨きをかけています。衣類だけでなく、靴、鞄、ぬいぐるみなどもクリーニングできますので、お気軽にご相談いただけたら嬉しいですね。