当工業会は、生活必需品である石鹸・洗剤類と、その原料となる油脂製品を取り扱うメーカーの団体として、業界の発展に寄与し社会に貢献するための活動を続けています。本年度も社会的変化や諸課題に迅速に対応し、責務を果たしていく所存です。なかでも注力すべき、3つの重点活動をご説明します。
第1は、安全と安心を確認した製品を生活者へ提供することです。洗剤の主要原料となる界面活性剤などについては、リスク評価書を作成するなど、業界一丸となり安全性の点検に真摯に取り組んでまいりました。その一環として、1998年より日本の主要河川における界面活性剤濃度をモニタリングし、環境中の水生生物への影響を自主的に確認しています。これは世界でもめずらしい活動であり、今後も継続してまいります。
第2に、限りある資源を有効に活用するために、サステイナブルな社会の構築に向けた努力を続けてまいります。家庭用の洗剤などに関しては、早くから濃縮製品や詰め替え製品の普及に取り組み、容器包装に使用するプラスチック量の削減をはかってきました。現在、削減のための第二次自主行動計画を実施して大きな成果をあげていますが、今後も計画を推進してまいります。
第3に、製品における安全・安心への配慮やサステイナブル活動の推進、生活者の方々への啓発など、当工業会の活動を有効に伝達するために、広報活動を強化してまいります。特に次世代への対応が重要と考え、子供たちへの手洗い習慣の啓発を目的とする「手洗いポスターコンクール」を引き続き実施します。また、広報紙には、学校家庭科での使用を考慮したわかりやすい記述を追加しました。化学物質管理や安全への配慮に関しては、国際的な連携をより密にして世界の動向を把握し、日本の状況を発信してまいります。これに関連して、本年10月16日に東京で「第10回 アジア・オセアニア石鹸洗剤工業会会議:10th AOSDAC」を開催し、最新情報を交換します。
これらの課題の解決を、関係各位と協力し推進しながら、業界のさらなる発展と社会への貢献を目指してまいります。今後とも、皆さまからのご指導、ご鞭撻のほどを、お願い申しあげます。
平成27・28年度 活動基本方針と新役員体制[pdf]
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