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2013年6月15日更新
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*2012年 洗濯実態調査
インターネット調査を
追加実施しました


ドラム式洗濯機ユーザーの洗濯行動と意識

photo日本石鹸洗剤工業会
洗たく科学専門委員会 委員長

山 田  勲


 洗たく科学専門委員会は、5年おきに首都圏のご家庭を対象に「洗濯実態調査」を実施しています。前回2010年には、新たにドラム式洗濯機ユーザーについても詳しく調査しました。その結果、縦型洗濯機ユーザーと比べ、洗剤は少なめの量で使う人が多く、風呂の残り湯をすすぎにまで使う人が多い、という特徴的な実態が浮き彫りになりました。また、洗剤使用量が少なめの人は、調査対象者全体でみても、2005年調査時の約3倍に増えていました。こうした傾向は、洗濯での洗浄効果を低下する要因となる可能性があります。
 そこで、ドラム式洗濯機ユーザーの洗濯行動と意識をさらに探る目的で追加調査を計画し、2012年5月にインターネット上で実施しました。

当追加調査の対象者:
ドラム式洗濯機ユーザー506名、縦型洗濯機ユーザー274名。
5年以内に洗濯機を購入した、首都圏在住の20〜50代の主婦。


◎洗剤使用量に関する調査結果

 ドラム式洗濯機ユーザーでは、洗剤を少なめに使う人が、縦型洗濯機ユーザーよりも多いことが前回と同様に確認できました(図A)。今回は、洗剤量を決める際に意識するものについてもアンケートしたところ、多かった回答は「洗濯機パネルの表示」と「洗濯物量」でした(図B)。洗濯物量に関しては、意識していても目視で正確な量を把握することは難しいものです。そのため、洗濯物量が多くなるほど洗剤量も適正な量とならずにばらつきがあり、節約する意識も働くのかやや少なくなる傾向も見られます。今後さらに調査してまいります。

■図A.洗濯機別 洗剤使用量
fig.A

■図B.ドラム式洗濯機ユーザーが洗剤使用量決定時に意識するもの(複数回答あり)
   fig.B

残り湯洗濯に関する調査結果

 風呂の残り湯を洗濯に用いる人は、以前から増加傾向にありました。そして、洗いだけでなくすすぎにまで残り湯を用いる人は、ドラム式洗濯機ユーザーのほうに多くみられます。特に、すすぎのすべてに残り湯を用いる人が、縦型洗濯機ユーザーの約2倍もあることが、今回わかりました(図C)。

■図C.残り湯で洗濯する人がすすぎに使う水
figC


 1回の洗濯でドラム式洗濯機が消費する水の量は、約60L程度(縦型は95L前後)です。浴槽の残り湯は150〜160L位あるので、洗いに残り湯を用いただけでは「風呂のお湯が余ってもったいない」と感じるのではないでしょうか。これも、すすぎにまで残り湯を用いてしまう一因と推察します。


追加調査を終えて〜洗たく科学専門委員会より

 今回の調査結果には、節水・節約への意識の高まりも反映されていると考えています。アンケート調査では、洗濯時に行なう節水の工夫についても尋ねたところ、「風呂の残り湯を使う」「まとめ洗いをする」との回答が多くありました。
 ドラム式洗濯機は、もともと洗濯に使う水量が少なく水流も弱めなので、1回の洗濯物量が多すぎたり、洗剤量が少なすぎると、洗浄不足に陥る心配が出てきます。また、すすぎに残り湯を用いると、洗濯物に汚れや菌などが付着しやすくなります。以上を踏まえ、ご家庭では、次の点に充分気を配って洗濯をしていただけるようお願いいたします。

  • 洗濯物量に合った洗剤量を入れましょう。汚れが多めの場合は、目安の洗剤使用量よりもやや多めに入れるなど、適切な調節を心がけてください。
  • すすぎの時は、水中に洗剤成分がほとんど残っていません。そこへ風呂の残り湯を用いると、洗濯物に汚れや雑菌が付着しやすくなります。すすぎには必ず水道水をお使いください。

この追加調査の詳細をこちらのページに掲載しています。


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