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2011年12月15日更新
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行ってきました!
花王エコラボミュージアム







photo行ってきました! 花王エコラボミュージアム
〜楽しみながら“いっしょにeco”する〜


photo 紀の川の豊かな流れが注がれる和歌山港を眼前に、開発・原料調達・製造までを一貫して行なっている花王(株)和歌山事業場。ここに今年、新たな環境技術研究・発信の拠点として、エコテクノロジーリサーチセンター(ETRC)と、花王エコラボミュージアムが誕生しています。当工業会の編集専門委員が見学してきました。

 エコラボミュージアムは、花王製品を通じて“エコ(環境)”を学ぶことができる展示と、洗濯や掃除の仕組みを科学的に解明する“ラボ(実験室)”から成り立っています。
 展示は「製品の一生(ライフサイクル)」をたどるように構成されています。「原材料をえらぶ、製品をつくる、はこぶ、家庭でつかう、ごみに出す」の各段階で、花王の全製品を対象に算出したCO2排出量が一目でわかるようになっており、CO2削減のための活動事例や、環境に配慮した製品づくりについても、詳しく紹介されています。
photo 説明パネルと映像による展示手法のみならず、引き出しやボタンのたぐいなど、手で触って動かせる“ハンズオン”と呼ばれる仕掛けが、随所に盛りこまれていました。また展示によっては、タブレット型PCが1人1台づつ配られ、指先でヤシの実の油を絞り出したり、水辺の生物に触れてみたりと、楽しい疑似体験プログラムも用意されています。
 訪れた日は、地元の小学生達が、ラボで簡単な実験に参加していました。来場者は、体感型コンテンツを楽しみながら、花王が取り組む“いっしょにeco”について理解を深めていきます。子供も大人も“自分ができるエコ”を何かしら発見して、持ち帰ることができるでしょう。

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製品のライフサイクルにそって、花王製品における環境への取り組みを紹介するなかで、“エコ”について考えるきっかけを提供し、身近な問題だと実感できるよう工夫されている。
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 花王は、2009年に「環境宣言」のなかで、製品の生産から廃棄までの全過程で排出するCO2の量を、2020年に35%削減(2005年基準、消費者向け製品が対象)し、製品使用時の水の量は30%削減(同年基準)する目標を発表しました。注目すべき点は、製品のライフサイクル全体を対象として目標値が決められたことです。製造者であれば、事業所内で行なう「えらぶ」「つくる」「はこぶ」の各段階においてCO2排出量の削減に努めることが普通ですが、家庭での「つかう」「ごみに出す」ところで排出されるCO2量が、製品ライフサイクル全体の約65%(2009年度・花王調べ)にもなることから、家庭でのエネルギー消費量や、廃棄物の削減とも向き合う姿勢を表明しています。環境技術の研究開発機能が集約され、エコラボミュージアムを開設したことは、目標達成の強力な推進力となるはずです。
 エコテクノロジーリサーチセンターでは、原料やエネルギーなどの資源を効率的に使う技術の研究にいっそう力を注いでいます。その一例として、和歌山工場で洗剤の主原料となる界面活性剤を「つくる」工程に、従来の触媒に代えて、水を加熱・加圧した「亜臨界水」を用いる技術を採用しています。廃棄物量や生産時間を大幅に減らし、生産時に生じた熱エネルギーも有効利用する仕組みです。
 また、植物・バイオマス研究棟の温室では、製品に使われる油脂の原料となるアブラヤシやココヤシ、熱帯系の有用植物など合計60種類が栽培展示されています。

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 これらの施設は、5人以上のグループであれば、事前に予約申し込みのうえ、見学することができます。
→詳しくはこちらのサイトをご覧ください
http://www.kao.com/jp/corp/eco/eco-lab/


←空間をダイナミックに使った展示風景。実物大模型が多いのも特徴。


→最新の環境対応設備を誇るETRC本棟(左)と、植物・バイオマス研究棟の温室(右)。
施設の総延床面積は約2万3千m2。
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