日本石鹸洗剤工業会(JSDA)
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2008年6月15日更新
01.*CLEAN AGE 218号 *目次へ 
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新会長ごあいさつ

「安全・安心」の確保と
「持続可能な循環型社会」の形成に向けて


日本石鹸洗剤工業会 会長
花王株式会社 代表取締役社長
尾 崎 元 規*

 第59回定時総会におきまして、第25代会長に選任されました尾崎でございます。この『クリーンエイジ』の紙面をおかりして、ご挨拶申し上げます。
 中嶋前会長の後任として、歴史と伝統のある工業会の会長という重責を引き継ぎ、その責任の重さを強く感じております。まずは、会員の皆様からのご支援、ご鞭撻のほどを、何卒、よろしくお願い申し上げます。
 私ども業界の昨年実績は、原材料価格の乱高下が見られ、また市場の冷え込みが厳しい環境のなか、出荷数量で前年比98.7%、出荷金額では 99.5%でありました。今年に入って、依然として厳しい環境が続く状況ではありますが、会員企業各位には一層のご努力をお願いし、市場の活性化によって、より上向きになるよう、頑張ってまいりましょう。
 工業会が引き続き適切に対応しなければいけない課題は数多くありますが、その中でも注力すべき四つの課題について申し上げたいと思います。
 第一は「安全・安心」の確保です。各種の化学物質を原料として使用している我々が何よりも優先して取り組まなければならないのは、使用している化学物質の安全性を客観的に、科学的に評価して、消費者の皆様に安心して使っていただけるようにすることです。また、私どもの製品を原料としてお使いいただいている企業ユーザーの皆様にも、安心してお使いいただくための活動を続けてまいります。
 その一環として1994年から実施しております、河川水中の関連する界面活性剤濃度の定点測定を今年も継続してまいります。さらに、世界的に検討が進んでおります、GHSの導入準備については、化学物質の管理強化の考え方に則って、経済産業省や関連団体と連携を図りながら、前年からの活動を継続強化し、工業会として率先して推進してまいります。
 第二は「循環型社会形成」への努力です。持続可能な循環型社会の形成に向け、産業界の一員として、技術革新による新製品や製品製造プロセスの改善により省資源化やエネルギー効率を高め、地球温暖化ガスの一つとして挙げられている炭酸ガスの排出削減にもつながるよう努力してまいります。また、我々の製品の容器包装に使用しているプラスチック量の削減努力についても、自主行動計画の達成に向け活動を継続してまいります。
 第三は「啓発・普及活動」です。工業会の活動の成果を積極的にホームページや広報紙、学会を通して発信し、我々の活動について評価あるいはご理解いただくとともに、業界製品の科学的な、正しい知識の啓発、普及活動をおこなってまいります。また次世代を担うこどもたちを対象にした、「手洗いポスターコンクール」を実施することにより、手を洗うことの大切さを伝えてまいります。
 第四は、「より付加価値の高い製品」を提供していくことです。業界をあげて、消費者の皆様の生活を豊かにする、あるいはユーザーの皆様に喜ばれる、有用な高機能製品を開発し、提案し続けてまいります。
 これらの課題への対応や工業会の活動を理事の皆様はじめ、関係者と協力して推進するとともに、存在感のある工業会を目指してまいります。
 簡単ではございますが、新任のご挨拶とさせていただきます。

(*名前の崎の漢字は、正しくはzaki


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