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2008年6月16日更新
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ボディソープ等の輸入統計を見る
◆東京税関資料から◆


●液体洗浄料には輸入品も多い

 身体洗浄用の石鹸は、わが国では明治の文明開化とともに花開いた新商品であり、その製造技術は、近代の化学工業発展の最初の礎ともなりました。そのような長い歴史をもつ固形石鹸に比べると、ボディソープなど液体の身体洗浄料の歴史は、36年前に始まったばかりです。
 価格がネックになっていた最初は、伸び悩んでいた時期もありましたが、低価格商品の増加と、一般家庭にシャワーが普及したことと相まって、若者を中心に入浴習慣が変わってきたことなどから、急速に普及してきました。
 今では、国内生産販売で固形石鹸をしのぐ状況が続いていて、昨2007(平成19)年の身体洗浄料の国内生産量は、浴用固形石鹸21%に対して、液体のボディソープは、洗顔料と合わせて65%となっています。
 この液体身体洗浄料には、輸入品も多いという特徴があります。
 東京税関が、その動きに注目して、まとめた資料(2008(平成20)年3月26日「ボディソープ等の輸入」東京税関調査統計課)が公表されていますので、ここではそれを基に、その様子をみてみましょう。

●昨年の輸入は数量・金額ともに過去最高

 ボディソープなどの輸入統計がとられるようになった2002(平成14)年には3,000トン超だったのですが、それ以降その輸入量は増加の一途を辿って、07年では14,062トンと、5年前の5倍近くまで伸びています。
 これにあわせて、輸入金額(価額)も73億円を超えるまでになっています。
 このうち、東京税関管内の占める割合は、昨年の輸入数量の56%、輸入金額の72%を占めています。(図1)

 図1 ボディソープ等の輸入推移


●数量はタイ・金額はアメリカがトップ

 ボディソープ等は、どこの国から輸入されているか、その相手国は多彩で、昨07年では32か国にも及んでいます。しかし、数量の8割は、上位3か国からの輸入で占められています。
 その1位は、意外に思われる方も多いかもしれませんが、それはタイで37.7%を占めています。これに続くのが中国で29.9%、アメリカが3位で13.9%となっています。
 ところが、これを金額ベースで見ると、様相が変わってきて、アメリカ36.7%、タイ18.3%、フランスが12.9%、中国が10.2%、イギリスが8.6%となっています。(図2)

 図2 ボディソープ等の輸入国別数量・金額シェア

 これは、国によって単価の違いがあることを示しています。そこで、1キロあたりの輸入単価を比較してみると、フランス3,208円、イギリス1,770円、アメリカ1.374円と単価が高い高級品を出している国と、タイ253円、ベトナム180円、中国178円と、ファミリータイプの大衆商品を出している国とに、二極化していることがわかります。
 タイや中国からの輸入品は、スーパーやドラッグストアなどで一般の目にも多くふれていることでしょう。アメリカのものは、通販でも多く販売されているようです。
 また、フランスからのものは、香りを楽しむ女性たちに人気のある商品があるようです。

●輸入品の国別推移をみると

 輸入国別に、数量と金額の推移をみると、この様相はいちだんと顕著にわかります。
 数量ではアメリカ、ベトナム、イギリスなどが、ほぼ横ばい傾向を示しているのに対して、2004(平成16)年以降、タイと中国の伸びが非常に顕著です。
 これを金額でみると、アメリカの伸びは2002(平成14)年から4倍以上になっています。さすがに、この3年は、その伸びも鈍化傾向にありますが、飛び抜けて高水準で推移しています。(図3)

 図3 ボディソープ等の輸入国別の数量・金額の推移


●輸入品の受入港は東京港が突出して多い

 昨年の輸入ボディソープ等が、受け入れされた港別にみると、どうでしょうか。航空貨物で輸入されるものもありますが、やはり海路を船で運ばれてくるものが圧倒的に多いのです。
 数量・金額ともに、東京港が過半数を占めています。数量では大阪港も目立つようになり、金額では成田空港も6.6%となっているので、高級品は空路も多く使われていることがわかります。(図4)

 図4 ボディソープ等の輸入港別の数量・金額


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