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2004年3月15日更新
01.*石けん洗剤の基礎 *目次へ 
参照カテゴリ> #03.化学,身体 #06.CLEAN AGE 197号 

せっけんメモシート

*1.「せっけん」と一口にいうけれど…
*2.「石鹸」の製造と需要
*3.石けんは何でできているか?
*4.石けんはこうしてつくられる
*5.石けんと「ナトリウム」「カリウム」
*6.石けんにもいろいろある種類と分類
*7.化粧石鹸と薬用石鹸 また種類と分類
*8.危険で環境にもよくない“手づくり石鹸”
*9.“手づくり石鹸” では法律違反にも注意
*10.“手づくり石鹸” 問題のまとめ

せっけんメモシート(3)
石けんは何でできているか? 石けんの原料…
●石けんは何でできている
石けんの原料は、動物や植物から採れる油脂です。当初は牛脂や豚脂といった動物性の油脂とヤシ油が多く使われ、原料として一般的なものでした。動物性油脂は、食肉加工の結果生じるものです。ヤシ油も、自然に生育しているヤシ(ココヤシ)の実の胚乳から採取していました。
しかし、近年ではパーム(アブラヤシ)が、よく使われるようになりました。パームから採れる油には、二種類あります。ココヤシより小さな実が房状になるパームの実の中果皮から採れるのをパーム油、その胚乳から採れるのをパーム核油と呼んで、区分しているのです。

●動物性油脂から植物油へ
パームが石けん原料の主役になってきたその背景には、東南アジアの原産各国が、国策として食用油となるパームの生産に力を入れはじめ、斜陽のゴム園をパームの大規模な農園(プランテーション)に転換するなどして、増産を計ったこともあります。
また、あわせて消費者の植物指向もあって、だんだんと植物油が原料の中心を占めるようになっていました。
そこへ1996年にヨーロッパで突如起こったBSE(狂牛病)の騒ぎは、牛脂の原料使用にも微妙な影響を与え、次第に牛脂の輸入量が減って、植物性油脂に代わってきました。
●なぜパーム油なのか
植物性油脂には、みなさんご存知の通りいろいろあります。でも、なぜパーム油なのでしょうか。
ほかのごま油でもなたね油でも理屈のうえからは石けんができないということはないのですが、溶けやすさと洗浄力を両立させた、いい石けんはつくれません。
パーム油は、自然のなかで再生産を繰り返し、大量に安定して供給が可能だという利点のほかに、石けんの原料とするに最適だった牛脂と、非常に近い油脂の性質をもっていて、牛脂からの代替も容易だった、ということもあります。
●油脂=脂肪酸+グリセリン
油脂は、脂肪酸とグリセリンが結合したものです。逆にいえば、脂肪酸は自然界に油脂の形であちこちにあるのです。石けんの製造過程では、油脂を分解して脂肪酸を取り出し、その過程でできるグリセリンも他の用途に活用されています。
それぞれの脂肪酸は、炭素数の違いによっていくつかに分かれ、それぞれに名前がついています。たとえば、C12はラウリン酸、C16がパルミチン酸…といったぐあいです。
その脂肪酸の組み合わせと割合が、油脂によって異なり、どの脂肪酸の含有がピークになるかが違っているのですが、それはまた次回…。
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