日本石鹸洗剤工業会(JSDA)
home JSDA概要 沿革 組織・会員 統計 資料・刊行物 リンク 総目次 English
JSDAの活動 安全と環境 石けん洗剤知識 役立つ情報 クリーンキャンペーン CLEAN AGE
2002年12月15日更新
01.*CLEAN AGE 192号 *目次へ 


界面活性剤のヒト健康影響および環境影響に関するリスク評価を行ないました
詳しくは→ http://jsda.org/www/02_anzen/3kankyo_9.htm

たくさんの化学物質が使われている現代では、それらが有する環境リスクを低減していくために、行政・企業・消費者がそれぞれ全体的な立場から協力して、化学物質の排出削減に取り組んでいかなければなりません。

このためには、どのような物質が、どこから出てどこへいっているのか、それらはどのくらいの量なのか、といった基本的な情報をすべての関係者で共有し、化学物質の排出量などの状況を、定期的に追跡・評価していく必要があります。これらを実現するため、「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律」(化学物質排出把握管理促進法=「PRTR法」または「化管法」)が制定されました。

このPRTR法で指定された特定化学物質は、全部で435物質あり、当業界関連では、4種類の界面活性剤が第1種指定化学物質に指定されています。直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(AE)、N,N-ジメチルドデシルアミン=N-オキシド(AO)、ビス(水素化牛脂)ジメチルアンモニウム=クロリド(DHTDMAC)がそれです。

これらが指定物質になった理由は、「生活の中で毎日使われており使用量が比較的多いこと、使った後は排出されるので測定すればいつでも検出されること、そして一定の濃度以上では水中の生き物に影響を与えること」という指定条件に該当するから、とされています。この場合、あくまでもヒトや哺乳類の健康への影響があるからではなく、水の中に棲む魚やミジンコに対する生態毒性の観点からなのです。

当工業会では従来から長年にわたって、水中の生き物を守らなければいけない場所(環境)で、実際に影響を与えるような濃度になっているのか、与えるおそれがあるのかどうかを継続して検証し、影響濃度より低いことを確認しています。

今回、PRTR法の指定にともない、改めてこれまでに報告されたデータを再点検し、ヒトと環境生態系へのリスク評価を実施しました。その結果、ヒトの推定摂取量は耐容一日摂取量より少ないこと、また、環境濃度も水棲生物に影響を及ぼす濃度より低いことなどが再確認されました。つまり、家庭で使用する通常の条件下では、ヒト健康と生態系に影響を及ぼすリスクは極めて小さく、これからも安心してご使用いただけるものと考えております。このリスク評価については、ホームページにも「リスク評価報告書」の概要を掲載していますのでご参照ください。

PRTR法では、特定の業種、一定以上の従業員数・特定化学物質使用量の事業者には、特定化学物質の各種環境(大気、水、土壌)への排出量、および廃棄のために移動した量を都道府県経由で国に届け出ること(PRTR:Pollutant Release Transfer Register=化学物質排出・移動量届出制度)と、特定化学物質を販売などにより譲渡したとき、譲渡相手にその化学物質の性状・取扱いなどの所定の事項を記載した情報資料(MSDS:Material Safety Data Sheet=化学物質等安全性データシート)の交付を行なうことが義務付けられています。なお、家庭や農地、自動車などから、環境へ広く薄く排出される化学物質については、国が推定を行なうことになっています。

これらの排出量を集計して、毎年公表することになっていますが、現在出所の特定できない非点源からの2001年4月から2002年3月までの1年分について、推計方法等の検討が行なわれており、2002年度に公表される予定になっています。


▲上へ

HOMEJSDAの活動安全と環境誤飲誤用石けん洗剤知識役立つ情報クリーンキャンペーンCLEAN AGEこどものページJSDA概要沿革組織 会員統計資料 刊行物リンク総目次English

日本石鹸洗剤工業会 (JSDA)
〒103-0027 東京都中央区日本橋3-13-11 TEL 03-3271-4301 FAX 03-3281-1870
Copyright(c) Japan Soap and Detergent Association 2000-2010 All Rights Reserved.