日本石鹸洗剤工業会(JSDA)
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2002年6月15日更新
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おろそかにできない「除菌」
食中毒の季節にどう備える

厚生労働省が発表している食中毒発生状況の、ここ5〜6年の傾向をみると、発生件数は増加しており、平成10年に3000件突破のピークを記録し、患者数も4.6万人を数えていました。昨平成13年は2000件を割り、患者数も2.5万人と、若干減りましたが、それでも大変な数です。身近でこわい食中毒は、ちょっとした努力と注意で予防することができます。
◆Point 1 →これからが多発シーズン食中毒
食中毒事故は、これからが多発シーズンを迎えます。平成13年の統計でも件数では、6月=174、7月=269、8月=327とピークを記録しています。なんとなく、「梅雨時はじめじめして物も腐りやすいので…」と思っていた人も多いのではないでしょうか。
でも、梅雨時は中毒多発シーズンの始まりの合図にすぎないのですね。

◆Point 2 →なにが原因で 食中毒に?
食中毒の原因物質には、細菌によるものとウイルスや化学物質、それに自然毒(毒キノコやフグのような)がありますが、事故の約4分の3は細菌がその原因です。
大腸菌、ブドウ球菌、サルモネラ菌、腸炎ビブリオがその代表的なものです。乳製品による大規模な中毒事件はブドウ球菌が原因でした。サルモネラ菌で汚染された卵や肉を給食や仕出しに使って拡大することもよくあります。腸炎ビブリオは魚介類を生で食べる食習慣をもつため、これまた起こりやすいのです。

◆Point 3 →こうすれば食中毒は予防できる
その原因菌を「つけない」「増やさない」「殺す」というのが、食中毒を未然に防ぐための三原則とされています。
つけない 手や調理器具をよく洗う。
増やさない 早く調理し早く食べる。「冷蔵庫に入れておいたから大丈夫」は禁物。
殺す たいていの菌は、高温加熱で殺菌できる。とくに、菌体外毒素を作る細菌は、死滅しても毒素が残るので、菌を増やさないことが大切。

◆Point 4 →手指や器具は菌の運び屋
菌のついた手や器具から食物に移る、ということを防ぐ必要があります。人の口に入る食べ物を調理する台所は、意外に不衛生なのです。
サルモネラ菌や腸炎ビブリオ菌などの食中毒原因菌は、卵や肉、魚介類などの食材に付いて家庭内に持ち込まれています。そして、それらは調理の過程で人の手指や台ふきんなどの道具を介して菌が移動し広がることを念頭において、まず除菌意識を持つことが肝心です。
見た目だけきれいにするのではなく、見えない菌を意識した手入れをすることが必要です
排水口のごみ受けや三角コーナーなどは、汚れが認識されやすいのですが、調理台や食事用テーブルについてもみなさんが思っているより菌で汚れている、という調査もあります。

◆Point 5 →石けんで手をよく洗う!
まず手指を石けんでよく洗うことが、平凡ですがいちばん肝心なことです。石けんで手を洗うだけで、細菌など有害微生物を大幅に減らすことができます。
ただし、石けんを泡立て、両手で充分にもみ洗いし、指の間指先や爪の間などまで、ある程度時間をかけてていねいに洗うことが大切で、形式的な手洗いに終わらないようにしましょう。殺菌剤を配合した薬用石けんを使えば、より効果的です。

◆Point 6 →調理器具類は水洗いだけではダメ!
まな板、ふきん、スポンジなどの調理台所器具類は、水洗いだけでは表面的な汚れは落ちても菌は落ちません。そこで、台所用洗剤等でしっかりと汚れを落としてから、熱湯等で消毒し十分に乾燥させましょう。調理用器具の洗浄や消毒は、毎日すること。菌は目に見えないので、毎日の衛生習慣を身につけることが重要です。木のまな板は合成樹脂のまな板に比べて傷がつき菌も入りやすく落ちにくいので念入りに。

◆Point 7 →すぐ洗うこと。熱湯消毒や除菌剤も
手や器具は、使ったらその場ですぐに洗うことです。まな板は熱湯消毒(全体にふきんかペーパータオルをかけて熱湯をかけると効果的)、ふきんは煮沸消毒・日光消毒も併用すれば、安心です。熱湯消毒、日光消毒に加え、除菌効果のある台所用製品を併用するのもお勧めです。
「抗菌」製品だからといって、洗浄や消毒を怠ってはいけません。

◆Point 8 →除菌と殺菌はどう違うの?

除菌とは、文字通りの意味は菌を取り除くことで、殺菌は菌を殺してしまうことです。
「殺菌」は、薬事法の効能効果のひとつなので、殺菌をうたうには医薬品・医薬部外品として認められたものに限られます。
雑貨品など、この法律の対象外の商品は、似たような効果であっても「殺菌」と表現することができないため、「除菌」と表現しているのです。
●●●正しい手の洗い方●●●
1)手をぬらして
石けんを泡立てる
2)手を組むように
 指の間もていねいに
3)手のひらを
 ひっかくように
4)手首は握るように
回しながら
5)水でよく
 洗い流す
6)きれいな
ハンカチ・タオル
でふきとる



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