今年もこれから寒さに向かい、風邪・インフルエンザなども流行するシーズンがやってきます。外出から帰ってきたらまず「うがい」というのは、一般に知識としてはあっても、実際にはどうなのでしょうか。
最近では、こういった衛生健康情報もテレビの影響が大きく、「うがいよりも手洗いのほうが風邪の予防には効果的」といった話も、瞬く間に広まってしまうといった一面もあるようですが、まず「うがい」という衛生行動は、どの程度習慣として定着しているのでしょうか。
今回の調査対象者では、子どもをもつ主婦・子どものいない女性ともに、「ほぼ毎日習慣」と「習慣はあるが毎日ではない」を合わせると、それぞれ約8割がうがいの習慣はあると答えています。そのうち「ほぼ毎日習慣でしている」人の割合は、子どものいない女性(44%)に比べ、子どもをもつ主婦(60%)で高くなっています。(図1)
やはり、手洗いと並んでうがい習慣もかなりしっかりと定着しているようです。
うがいの習慣がある人について、うがいの仕方を、どんなときに、どういう方法でしているか、を聞いてみました。
うがいをするときは、やはり?風邪、喉の痛み・イガイガを感じた時や、?風邪、インフルエンザが流行っている時期には「うがい薬」の使用率が高くなっていますが、それ以外の通常のうがいは「水(お湯)だけ」で行なうという人がほとんどです。(図2)
うがいをすることで、「風邪・インフルエンザの予防効果があると思うか」という設問に対しては、「効果があると思う」と「まあ効果があると思う」を合わせた「効果あり」の合計は、子どもをもつ主婦では86%、子どものいない女性では96%となっていて、その効用は大いに期待されています。特に子どものいない女性では、無条件に「効果があると思う」人が7割を占めていました。(図3)
うがいには「効果があると思う」「まあ効果があると思う」という人に、その理由を聞いてみると、「殺菌効果があるから」という意見が圧倒的でした。
「どちらともいえない」「あまり効果があるとは思えない」という懐疑的な人では、「うがいだけでは完全な予防にはならない」と考えているようです。(図4)
※冊子クリーンエイジ199号では、
上の図4に一部間違いがありました。こちらが正しい図となります。
子どもをもつ主婦が、自分の子どもにしつけをしている項目の中でも、「うがい」は重視されているようです。前回(2001年)、前々回(1997年)では、それぞれ70%、69%だった「外出から帰ってきたらうがいをさせる」は、今回調査では20ポイントもはねあがって89.8%となったのが目立っていました。
これはやはり、近年の感染症の流行などの社会現象に反応した、とみるべきなのでしょうか。
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