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2004年6月15日更新
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参照カテゴリ> #03.身体 #06.CLEAN AGE 198号 

*第47回
(2004年4月調査)から-(1)

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「手洗い」はどのように行なわれているか…
〜子どもをもつ主婦+子どものいない女性=100人に聞いてみました〜

 日本石鹸洗剤工業会がクリーンキャンペーンの一環として行なう「クリーン調査」では、毎回暮らしの清潔をテーマにとりあげています。

 恒例のクリーン調査、第47回のテーマは「手洗い・うがいおよび除菌」で2004年4月に実施しましたが、今回はそのうちから“手洗い”についてご紹介しましょう。
 調査の対象は、首都圏に住む20〜30代女性100名で、子どもをもつ(末子が4〜10才)20〜30代主婦50名と、子どものいない20〜30代女性(未婚を含む)50名です。
 ウイルスによる世界的にも大きな事件が問題となり、その不安も完全には解消していない昨今、“手洗い”という最もありふれた日常的な衛生行動は、どのように意識され、実行されているのでしょうか。


感染症問題などで意識と行動は変化
高い“薬用ハンドソープ”利用率
石けん・ハンドソープ手洗いを意識するとき
なぜ手洗いをするか
まず「帰宅時の手洗い」がしつけの基本



●感染症問題などで意識と行動は変化

 まず、O-157、SARS、インフルエンザ、鳥インフルエンザなど感染症等のニュースや問題が絶えないこの頃ですが、これらによって衛生に対する意識の変化はなにかあったのでしょうか。「意識するようになった」と「まあ意識するようになった」を合わせると、子どものいない女性では54%、子どもをもつ主婦では実に76%に上っています。やはり、子どもをもつ主婦の意識が非常に高いという結果がでています。
 また、感染症等の問題が取りざたされるようになって、日常生活や衛生行動のうえでなにか変化があったのでしょうか。子どものいない女性では「変わった」と答えたのは48%でしたが、子どもをもつ主婦ではこれまた76%に上りました。
 では、具体的にどんなことが日常生活・衛生行動で変化したかというと、「手をていねいに洗う」、「うがいをする」が多く、そのほか「加湿機などで湿度に気をつける」(子どもをもつ主婦)、「衛生に関する情報の収集」「特定の食品を買わなくなった」(子どものいない女性)が上位を占めていました。意識だけでなく、行動まで変化していることがうかがえます。


●高い“薬用ハンドソープ”利用率

 次に、実際に“手洗い”をどのように行なっているのかを聞いてみました。
 その洗い方では、「薬用ハンドソープ」を使って洗うという人が多くなっているようです。「外出から戻ってきた時」では、子どもをもつ主婦では68%、子どものいない女性では44%が「薬用ハンドソープ」を利用していました。そして、「調理する前」では、子どもをもつ主婦の58%、子どものいない女性の42%が、また「家で食事をする前」では、それぞれ50%・34%が「薬用ハンドソープ」を利用していると答えています。
 これら3つの場面をはじめ、特に子どもをもつ主婦の「薬用ハンドソープ」の利用率が、子どものいない女性より常に高く、子どもの衛生に気を配るお母さんの姿が浮かんできます。子どもをもつ主婦の“水(お湯)だけ・石けん・薬用石けん”使用率を、前回調査と比較してみると、全般に「水(お湯だけ)」は減少し、「薬用石けん」の使用率が高くなっており、特に「調理する前・家でおやつを食べる前・トイレの後」では、30ポイントもアップしているのが目立っています。


●石けん・ハンドソープ手洗いを意識するとき

 石けん・ハンドソープを使った手洗いを意識する時は、子どものあるなしにかかわらず「自分の身の回りで風邪・食中毒を見聞きした時」「TV番組・ニュースで風邪・食中毒の情報を見た時」が多くなっていて、情報により意識する傾向が強いといえます。
 総じて、子どもをもつ主婦は、子どものいない女性に比べて石けん・ハンドソープ手洗いを意識する傾向が強く、なかでも「新聞記事」「雑誌記事」の風邪・食中毒情報を見て意識するという傾向が顕著にみられます。
 調理の前後、調理行動中、家での食事・おやつ前、それ以外のシーンの手洗いでみると、普通に「水(お湯)だけ」で簡単にする手洗いも多いのです。また外出時、外で食事をする前・外でおやつを食べる前には、「ウエットティッシュ」を使用する人が多くなります。
 いずれの場合でも、1997年のO-157の問題が明らかになった直後では、石けん・ハンドソープを使った手洗いが多くなっています。感染症に関するニュースがとくになかった2001年では下がっていて、SARSや鳥インフルエンザが問題になった2004年では、再び上昇しています。


●なぜ手洗いをするか

 手洗いを実行する目的も、あえて聞いてみました。
 子どもをもつもたないどちらも、いずれの場面でも「バイ菌を落とす」が最も多くなっていましたが、やはり子どもをもつ主婦のほうがその目的をはっきりと強く意識しています。
 調理をする前や食事・おやつを食べる前にする手洗いでは、子どもをもつ主婦で「バイ菌を落とす」「食中毒などの予防」が6割を超えて多いのに対し、子どものいない女性では「埃・汚れを落とす」「手を洗っていないと気持ちが悪いため」が5割ほど、バイ菌・食中毒などの予防という意識は3割前後と低くなっているのです。


●まず「帰宅時の手洗い」がしつけの基本

 石けんやハンドソープを使用した手洗いによる食中毒予防効果も、広く認識されています。「効果があると思う」「まあ効果があると思う」を合わせると、どちらも8割前後を占め、子どもをもつ・もたないにかかわらず、予防効果があるとの認識はかなり高いといえます。
 効果があると感じているその理由では、「殺菌効果があるから」という意見が多かったのですが、逆に効果がないと思っている人のその理由には、手洗い以前の「調理法、調理素材の原因」や「手洗いだけでは予防にならない」があげられていました。
 子どもをもつ人に「子どもの衛生に対するしつけ」をしているかどうかを聞いてみると、「現在しつけている」という人が9割と高くなりました。具体的にその内容で最も多かったのは、「外出から戻ってきたら手を洗わせる」が98%。次いで「お風呂に入らせる」が96%、「トイレの後に手を洗わせる」が94%と、いずれも「洗浄に関するしつけ」が上位に並びました。



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