お気に入りの衣類は、正しくお手入れして長持ちさせたいですね。
間違った方法でお手入れすると、洗っても汚れが落ちなかったり、型くずれや色落ちしたりして、台無しになることもあります。見た目は同じような衣類でも、お手入れ方法はそれぞれ違います。必ず衣類の取扱い表示を確かめてから、お手入れを始めましょう。
※2016年12月から取扱い表示の記号などが変わります。このページに使用した表示の例は従来(2016年9月現在)のものです。

◆家庭でお洗濯できるのは?
家庭で洗濯できるのは、洗剤を溶かした水やお湯で洗っても(以下、水洗いといいます)、型くずれや縮み、色落ちなどが起きにくい衣類です。
毎日着て、汗や皮脂、ほこりなどの汚れがつく下着や靴下、タオル、Yシャツ、スポーツウェアなどはほとんどの場合、家庭で洗濯できます。一方、表地と裏地で収縮率が違う生地が使われたジャケットの場合などは、水で洗うと形がくずれやすくなります。水につけただけで色落ちしてしまうような衣類も、水洗いはできません。
水洗いできない衣類は、一般的には、クリーニング店で専用の溶剤を使ってドライクリーニングできますが、なかにはドライクリーニングできない衣類もあるので注意しましょう。

◆洗う水の温度、洗い方も大切です
お洗濯には水の温度もポイント。日本では40℃以下のお湯を使って洗濯するのが一般的です。水温が高いほうが一般に汚れ落ちはよいのですが、素材によっては風合いが変わったり、変形したり、色落ちしやすくなることがあります。
また、丈夫で型くずれしにくい衣類は洗濯機でふつうに洗えますが、洗濯機の中では、衣類が引っ張られたり、他の衣類とこすれたりします。そのため型くずれしやすいもの、生地の風合いを保ちたいものなどはデリケートな衣類を洗うコースで洗ったり、洗濯機を使わず、洗剤をとかした水で静かに手洗いします。

◆脱水の仕方・干し方
ふつうの衣類は、洗濯機を使って脱水してよいのですが、シワになりやすいものは短時間で脱水します。 毛や絹のように日光に当たると繊維自体が黄色く変色するものや、日光に当たると色あせしやすいものは、日が当たらない室内などで干します(日陰干し)。
セーターなど、重みで伸びやすいものは、専用のネットの上などで平干しにしましょう。

◆洗っても、シミや汚れが残ってしまったら?
がんこな汚れやシミは、洗剤をつけて軽くもみ洗いするか、漂白剤を使ってとりのぞきます。
液体の酸素系漂白剤は、漂白力がおだやかなので、色柄物まで広く使用できます。粉末の酸素系漂白剤は、毛と絹をのぞけば色柄物にも使えます。
漂白力がとても高い塩素系漂白剤は、取扱い表示に「エンソサラシ」と書いた三角形のフラスコのような記号がついている白い衣類の場合だけ使えます。染料を分解して色が抜けてしまうので色柄物には使えませんし、白い衣類でも、毛・絹・ナイロンなどの素材は黄色くなったり傷んだりするので使えません。白いYシャツでも衿や袖に使われる芯地の素材によって使用できない場合があります。三角形の「エンソサラシ」マークに×がついていたら使えないと覚えておきましょう。
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