一般にステンレスは、他の金属に比べると耐蝕性に優れており、鋳びにくい金属です。ステンレス鋼には、いくつかの種類がありますが、鉄にクロムを加えた合金がベースになっており、これにニッケルやモリブデンなどを加えて、用途に合った特性を持たせています。基本的な錆防止の働きは、鉄の表面に緻密な酸化皮膜が形成され保護の役目をはたしているためです。この皮膜は、表面を研磨しても自然に再生されます。しかし、欠点として塩素イオンに弱い性質があり、食塩やしょうゆなどの汚れ、塩素系漂白剤などの洗浄剤を付着させたままにしておくと、酸化が促進され錆を発生します。
防止策
金属には、塩素系漂白剤は使えません。もし、使用した場合は、すぐに水で洗い流してください。軽い汚れのうちに、手入れをすることが大切です。台所用洗剤洗いの後、水洗いをし乾いた布で拭いておきます。
※流しの壁面などに錆が生じ、還元剤の溶液につけることができない場合は、還元剤に少量の湯を加え、ペースト状にしたものをその箇所に塗ってください。
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参考:代表的なステンレス |
SUS304(18-8系)オーステナイト系
約18%のクロムに約8%のニッケル含有ステンレス。耐蝕、耐酸性にきわめて優れている。 |
SUS316(18-8系)オーステナイト系
約18%のクロムに約12%のニッケルと約2%のモリブデンを含有。耐蝕、耐酸性にきわめて優れている。 |
SUS430(18クロム系)フェライト系
約18%のクロム含有。SUS304、S316、 |
SUS410(13クロム系)マルテンサイト系
約13%のクロム含有。大気中で錆を生じることがある。 |
SUSとは;ステンレス鋼の種類を示す記号でSteel special Use Stainlessの略 |
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