排水管に不溶性の物質がたまると、水の流れが悪くなり悪臭が生じます。
不溶物を分析したところ、各家庭の生活環境、排水設備などによりさまざまですが、大部分は遊離脂肪酸と脂肪酸の金属塩であることがわかりました。
すなわち、排水管に流した廃油が微生物により加水分解され、遊離脂肪酸となり、水中の懸濁物質に付着し不溶物を形成します。また、家庭で使われた粉石けんや浴用石けんが、洗濯排水や風呂水中で金属石けんとなり、詰まりの原因になることもあります。
一般的に、脂肪酸や金属石けんも微生物により分解されますが、排水管内のような条件下では、そのスピードは非常に遅く、むしろ分解よりも不溶性物質が蓄積される方向に進んでいくものと思われます。
|