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2010年9月21日更新
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参照カテゴリ> #06.CLEAN AGE No223 

*身体洗浄剤メモシート
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シャンプーとリンスとトリートメントと…


★朝シャンのブームとその後

 日本石鹸洗剤工業会が行なっていた「クリーン調査」の、1989年の第11回調査「洗髪行動に関する調査」では、若い女性のうち、朝起きて髪を洗う、いわゆる“朝シャン”の実施率は、59%でした。
 “朝シャン”はまさに一大ブームの様相を呈していたのです。若い女性や女子高生の消費生活行動などが、マーケティングの面で注目されるようになるのも、この現象以降だったかもしれません。こうした若い女性のおしゃれを支援するため香りを重視したシャンプーの新製品も、続々登場しました。忙しい朝の洗髪に便利と、シャンプーとリンスが一本になった商品も登場します。
 その後、2001年の第44回調査では、ブーム的な現象は去って夜型に移行していき、毎朝髪を洗う人は女子高生では1割にも満たなくなります。しかしながら、その習慣は、仕事を持つ女性や、男性の間で定着し、平均して2〜3割を占めるようになっていました。
 人気アイドルの髪型や、ロングのワンレングスの流行を経て、90年代後半からのカリスマ美容師の登場、ヘアカラーブームと、ヘアスタイルがますますおしゃれの重要な要素となっていきます。そして、それとともにヘアケアへの関心が急速に高まっていきました。

★髪の傷みを防ぎ抑える

 頭髪は3〜6年程度で生え変わりますが、一度傷んでしまうと、それ自体に自然回復力はありません。日常の生活のなかで、紫外線にさらされブラッシングでこすられ、パーマ、ヘアカラーなどの影響で髪が傷むことは避けられず、毎日の手入れが重要になります。シャンプーとリンス(製品によりコンディショナーともいう)それにトリートメントは、その点でも役に立つように、進化してきました。
 シャンプーは、髪と頭皮を洗浄により清潔に保つのが主目的です。リンスやトリートメントは、洗髪によって流された油分や保湿成分を補い、髪を保護するものです。これらは、化粧品や歯磨き剤と同じく薬事法の対象となり、一定の薬用成分があるものは医薬部外品、それ以外は化粧品とされます。ただ、薬事法にはトリートメントという分類項目はないので、リンスに含まれることになっています。

★リンスとトリートメント

 各社の製品によって名称が異なりますので、なかなか複雑なのですが、一般にはコンディショニング効果が高いヘアケア剤が、ヘアトリートメントと呼ばれます。
 リンスは、髪の表面に保護膜をつくってコーティングし、それによって滑りをよくし、クシがよく通るようにしたりパサつきを抑える効果を狙っています。これに対してトリートメントは、髪の内部にたんぱく質や脂質などの成分を浸透させて、髪の状態を整えるものです。
 いずれにしても、髪の傷みをケア・補修したり、髪の質感をコントロールしたりすることは、ヘアケア剤の大きな役割となっています。最近では、アウトバスで使う、洗い流さないタイプのトリートメントも普及しています。

★主成分は界面活性剤で

 このように、歴史を積み重ねながらだんだんと存在感を増してきた、シャンプーとリンスですが、その成分はなんでしょうか。
 シャンプーについては、主に界面活性剤と添加剤(増泡剤や増粘剤)からなり、その他コンディショニング剤や頭皮ケア成分や清涼剤などが付加されています。主成分は頭髪の洗浄に適した、起泡性に富んだ高級アルコール系の陰イオン(アニオン)界面活性剤を基剤として、非イオン(ノニオン)界面活性剤が補助として配合されています。
 リンスも、界面活性剤のほか、油剤、湿潤剤、乳化剤などが配合されています。主成分の陽イオン(カチオン)界面活性剤が、髪の表面に均一に吸着して、表面の摩擦抵抗を抑えてすべりをよくするとともに、溜まった静電気を逃がすことで、髪のからまりやもつれを防ぎます。
 ところで、シャンプーの容器の側面やポンプタイプボトルの頭部には、目盛のような刻みの凸凹がつけられています。お気づきでしたか?
 これは、目が不自由な方のためのユニバーサルデザインです。もう20年も前のこと、目が不自由な方から「シャンプーとリンスの容器が同じ形なので区別がつかず、間違って使ってしまう」という声が寄せられました。手触りで識別できるように工夫を重ねた結果、シャンプーのみにボトルの側面などに刻みを入れるデザインができました。
 一般の方からも「シャンプーする時、目をつぶっていてもわかる」と好評で、現在では、国内で作られるほとんどのシャンプーで採用されています。

ここで判別できます


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