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2013年12月15日更新
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参照カテゴリ> #03.洗濯 #06.CLEAN AGE 236号 

*シリーズ お洗濯の科学

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シリーズ お洗たくの科学

④ 洗剤の適量と再汚染

洗たく用洗剤の使用量の目安は、このように決めている

 “きちんと洗たくをしているのに、洗いあがりに不安がある”、“衣服の黒ずみが気になってきた”といった場合は、洗たく用洗剤の使用量に問題があるかもしれません。
 洗剤を使うときは、まず容器に表示された使用量の目安を確認し、きちんと計量することが大切です。なぜなら、洗剤によって主剤の界面活性剤の種類や配合に違いがあり、使用量の目安も製品ごとに異なるからです。
 図1に、洗剤濃度と洗浄力の関係を示します。洗浄力は、一定の濃度以上(図1−※)で発揮されます。それ以下の濃度になれば洗浄力は急激に低下し、ニオイや黄ばみ・黒ずみの原因にもなるので注意が必要です。一方、適正な洗剤濃度範囲を超えて使用しても、洗浄力はあまり上がりません。また、生活排水中の有機物量を減らして環境負荷を低減する意味でも使いすぎないようにしましょう。このように、各洗剤の使用量の目安は、過不足なく優れた洗浄作用が発揮される範囲に設定されています。

図1. 洗剤濃度と洗浄力の関係(モデル図)表1.  洗たく用洗剤に使われている主な成分


洗剤使用量の目安より少なく使うと再汚染の原因に

 界面活性剤の重要な働きのひとつに、落ちた汚れが繊維に再び付くのを防ぐ再汚染防止作用があります。
 洗たく物の量に対して洗剤の量が少ないと、洗浄力や再汚染防止作用がうまく働かず、その結果、徐々に衣服に汚れが残留してニオイや黄ばみ・黒ずみの原因となってしまいます。なかでも、丈夫で熱にも強いことから幅広く使われているポリエステルは、油になじみやすい性質があるので、油性汚れをひきつけて黒ずみを起こしやすい素材です。再汚染を防ぐためにも、洗たく物の量に合った量の洗剤を使うことが大切です。

図2. 洗たくで再汚染が起きるしくみ(モデル図)

図1. 洗たく用洗剤の形態で異なる主な成分と配合割合 
※同一使用量で比較した場合のイメージ図

洗濯機の低浴比化と、洗剤の計量方法

 従来、洗剤の使用量の目安は、水の量に対するグラム数で示すのが一般的でした。しかし、近年進行してきた洗濯機の節水化や大容量化により、洗たく物に対する水の量は徐々に減ってきています。このような状態を、低浴比化と呼んでいます(浴比=洗たく物1kgあたりの水量)。
 そのような節水タイプの洗濯機では、水量に合わせると、洗たく物の量に対して洗剤量が少なくなりすぎることがあります。そういう場合は、洗たく物の量に合わせて洗剤の使用量を決めてください。洗剤には、水量だけでなく洗たく物の量(重量)に応じた使用量の目安も表示されていますので、一度体重計でいつもの洗たく物の重量を量ってみると、洗剤の量が適正だったかどうか把握できます。
pic なお、洗たく物の量は洗たく槽の7〜8分目までにしましょう。詰め込みすぎると洗い残しや、再汚染につながります。


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