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2013年6月15日更新
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参照カテゴリ> #06.CLEAN AGE No234 

*人にやさしい製品の工夫(1)

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人にやさしい製品の工夫誰もが使いやすい製品を提供する取り組み

1「シャンプー容器の識別きざみ」


 社会的環境や、個人のライフスタイルが変遷するなかで、誰もが快適に利用できる洗剤や洗浄剤を提供していくには、製品の使いやすさにも工夫が必要です。
 洗剤類の容器の設計や、表示内容などを検討する際、広く応用されている考え方に、ユニバーサルデザイン(以後UDと略記)があります。1980年代に、アメリカの建築家ロナルド・メイス氏が提唱して世界的に広まりました。
 UDとは、「すべての人が利用可能な製品や環境のデザイン」を指します。つまり、年齢差や性差、障害の有無や言語などに関係なく、多くの人が「使いやすい」と実感できるデザインの実現に取り組むことです。
 身近な製品にも、UDらしい工夫をみることができます。業界製品における代表的な例として、シャンプーの触覚識別表示をご紹介します。


〜手で触って区別できる、触覚識別表示の採用〜

 シャンプーとリンス(またはコンディショナー)は、ペアで使われることが多い製品です。しかし、容器の形状がほぼ同じなので、製品の利用者からは「洗髪するときは目を閉じるので、シャンプーとリンスを間違えてしまう」などの声が寄せられました。そこで、先に使うシャンプーのほうに、凹凸のある「きざみ」や「切りこみ」が加えられることになったのです。

シャンプー容器の凸状のきざみ
photo1 ←シャンプー容器の側面に凸状のきざみをつけ、触ったときにリンスやコンディショナーと区別がつくようにしました。(写真は花王(株)の例)
→ポンプタイプは、使うときに必ず触れる上部にもきざみをつけています。(写真はP&G(株)の例) photo2

詰め替え用パウチの切りこみ
photo3 ←シャンプーの詰め替え用パウチには、切りこみを3つ入れて識別しやすくしています。(写真はライオン(株)の例)


 シャンプーのボトルと、詰め替え用パウチの触覚識別表示は、JISの「高齢者・障害者配慮設計指針−包装・容器」に実施ガイドラインが定められ、普及が図られています。
 容器に「きざみ」の付いたシャンプーは、手で触ることでリンスやコンディショナーと区別することができます。そのため、視覚に障害がある人や視力の弱い人も含め、より多くの人がストレスなく製品を使用できるようになりました。詰め替え用パウチについても、シャンプーに「3つの切りこみ」を付けて、詰め替え時に取り違える可能性を少なくしています。
 現状は、主に家庭用シャンプーや携帯用のシャンプー、リンスインシャンプーに、「きざみ」や「切りこみ」が付けられています。今後は、ホテルや旅館、公衆浴場で使われる業務用製品や、その詰め替え用パウチ製品にも、触覚識別表示の採用が広がっていく予定です。


photo4
「きざみ」を1991年に初めて実用化した花王(株)は、利用者の利便性向上のため、業界各社にも採用を呼びかけました。その後は、日本化粧品工業連合会を中心に、関連業界が協力して普及促進に努めています。(写真は会員各社のシャンプー製品)


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