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2011年12月15日更新

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手肌をいたわる「台所用洗剤」

手肌をいたわる「台所用洗剤」

洗浄効果が高いのに…
手肌のうるおいもケア

　昨年以来、“手肌をいたわる”コンセプトを前面に押し出した台所用洗剤が続々と発売されています。これまでも、手肌への優しさをうたった製品はありましたが、最新のTVCMなどをみると、「手肌は他人に見られている」「家事をがんばりながら手肌もキレイでいたい」といった、スキンケア視点のフレーズを用いて、訴求していることが特徴的です。
　これらの製品は順調に売り上げを伸ばし、市場に活気をもたらしています。“手肌をいたわる”ことが、“高洗浄力”や“除菌力”と並ぶ、台所用洗剤の付加価値として、消費者に支持されている現状がうかがえます。

● 高い洗浄効果と手肌マイルド性の両立

　今をさかのぼること55年、日本で台所用洗剤が普及しはじめた1950年代は、食器洗いだけでなく、野菜・果物についた回虫卵や農薬を洗浄する役割も重視され、食品衛生の向上に役立てられていました。また、家庭の食事メニューが西洋化していくにつれ食器の油汚れがひどくなり、各メーカーは洗浄力アップの研究に力を注ぎます。その一方、主婦を対象にしたアンケートで、半数近くが食器洗いによる手荒れに悩んだ経験があると判明するなど、1970年代にかけては、手荒れを抑制する技術の開発も急がれました。
　現在の製品は、高い洗浄力や豊かな泡立ちがあり、手肌にもマイルド…などと、同時にいくつもの課題をクリアしたものです。これを実現するために、何十年も前から精力的な研究が行なわれてきたのです。
　1970年代後半には、手荒れ抑制技術が大きく前進します。洗浄機能をつかさどる成分である、界面活性剤の配合を工夫し、アミンオキシド（界面活性剤）などを添加することで、洗浄力と手肌への低刺激性を両立する技術が開発されました。これにより、1980年代以降、食器洗いによる手荒れを訴える人は激減しています。

● 手肌への刺激を抑え、うるおいを守る

　台所用洗剤でいう“手肌をいたわる”とは、洗剤の洗浄成分が手肌に与える刺激を、配合技術により抑制し、結果として、“手肌のうるおい（水分）を守る”ことです。
　下記に紹介した最新の台所用洗剤も、そうした点では共通していますが、技術的なアプローチは各社で異なります。
　花王は、長年にわたるスキンケア研究の蓄積をもとに、肌の水分量の保持や流出のメカニズムをさらに検証し、台所用洗剤の開発に応用しています。
　P&Gは、食器洗いの最中に手肌のうるおいを流しにくい製品で、使用後も手肌の水分を約90％キープ（P&G調べ・結果には個人差があります）できるとしています。
　ライオンは、もともと手肌の中に含まれる、皮膚の保湿成分ＮＭＦ（天然保湿因子）のひとつである乳酸ナトリウムを配合した処方で、手肌水分の減少を抑えています。

● 洗浄力も、香りも、デザインも…

　またそれぞれに、手肌をいたわるだけでなく、一度の洗浄で汚れが素早く落とせることや、クリーミーな泡立ちで油汚れに強いこともアピールしています。
　さらに、食器洗いが少しでも楽しくなるように良い香りをつけたり、女性が好むボトルデザインにするなどの工夫も、消費者の支持を集める要素です。
　なお、手肌をいたわるタイプの台所用洗剤でも、手荒れが気になる人は炊事用手袋を使い、専用のクリームなどで手荒れ対策をすることが大切です。

最新技術が投入されている台所用洗剤の一例


キュキュットハンドビューティー　左：ロイヤルハニーの香り, 右：フローラルジャスミンの香り（花王）	ジョイモイストケア　左：フローラルオアシスの香り, 右：フレッシュオアシスの香り（P&G）	CHARMY 泡のチカラ　手肌プレミアム（ライオン）

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手肌をいたわる「台所用洗剤」

手肌をいたわる「台所用洗剤」 洗浄効果が高いのに… 手肌のうるおいもケア

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洗浄効果が高いのに…
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