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3. 界面活性剤の4つの性質
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界面活性剤のもつ4つの性質が総合的に働いて、石けんや洗剤の洗浄力が発揮されています。
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(1)浸透作用
水は分子同士が引き合う力が大きいため、水にぬれにくいウールなどの繊維を水の中に入れても、繊維のなかに水はなかなか入りません。ところが、水に界面活性剤を加えると、この力(界面張力)が下がり、繊維の表面と界面活性剤溶液がなじみやすくなるため、繊維のなかに水は簡単に入っていきます。
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(2)乳化作用
水に油を混ぜても、油は上、水は下と分離してしまいますが、界面活性剤を加えると、親油基が油の粒子に吸着するため、油は界面活性剤の分子にとりかこまれ、小滴となって水中に散らばって、水と混じりあった状態になります。洗濯物の汚れを包み込むのはこの作用です。
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(3)分散作用
ススのような粉状の固体を水に入れた場合も、混ざり合わずに表面に浮かんでしまいますが、界面活性剤を加えると、ススの粒子が界面活性剤の分子にとりかこまれて、細かな粒子になり、水中に散らばります。洗濯物から汚れを水中に引き出すのも、この作用によります。
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(4)再付着防止作用
水面にススが浮かんだ状態のところに布を入れると、布にススが付いてしまいますが、界面活性剤を加えると、ススが水中に分散し、布を入れても、布にススは付きにくくなります。洗濯物に汚れが再付着しないのも、この働きがあるからです。
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