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2022年9月21日更新
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参照カテゴリ> #01.社会 #06.CLEAN AGE 271号 

* シリーズ
水循環を考える
WATER CYCLE STORY

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暮らしを支える“水”を未来に引き継ぐために
シリーズ・水循環を考える

第5回「人と自然が交差する干潟に学ぶ」

東京都初のラムサール条約登録湿地
都立葛西海浜公園 を見学しました

 水辺に足を運ぶと、自然の水循環の存在や、課題に気づくきっかけが得られます。『水循環を考える』最終回は、東京都江戸川区にある干潟を中心とした海上公園、都立葛西海浜公園を取材しました。広い干潟は野鳥の貴重な飛来地で、2018年にラムサール条約※の湿地に認定されています。指定管理者『葛西海浜公園パートナーズ』の方々のお話を紹介します。

お話をうかがった葛西海浜公園パートナーズの方々

↑都立葛西海浜公園の指定管理者『葛西海浜公園パートナーズ(構成団体:西武造園(株)、(特非)NPO birth)』のみなさん。左から広報の佐藤 勇気さん、副所長・パークレンジャーの木村 成美さん、パークコーディネーターの粟井 瑞貴さん。


海や干潟を守りたい。地域の想いで自然環境が復活


 葛西沖には、荒川と旧江戸川から流れてきた土砂と養分が10万年かけて堆積してできた広い干潟「三枚洲」があります。潮が引くと現れる干潟には陽がよく当たるので、プランクトンが豊富で、それを捕食するカニや貝、小魚が棲みつき、野鳥もやってきます。昔は地域の人の多くが漁業や海苔の養殖を生業にしていましたが、高度経済成長期に地下水の汲み上げで民有地が沈下・水没し、河川や海が汚れて魚が減り、1962年には漁業ができなくなりました。東京湾の埋め立てが進む中、葛西の人たちは「干潟や海が身近な生活を守りたい」と自然保護運動に取り組みました。その結果、沿岸に緑地と干潟と海が連続した自然環境を復活させることになり、1989年に当公園が開園しました。

◆都立 葛西海浜公園(斜線部)

 ●印の写真は「葛西海浜公園パートナーズ」より提供。
◆と●以外は日本石鹸洗剤工業会が撮影。


干潟環境の保全と人の営みの共存を目指す


 新たに造成された2つの人工干潟のうち、東なぎさは環境保全区域のため開園以来ほぼ手を入れずに、国や都や研究者などが生物のモニタリングを続けています。冬になると沖に飛来する約2万羽のスズガモは、ラムサール条約※認定のきっかけになりました。条約の目的は湿地の保全と賢明な利用で、自然から人を遠ざけないで、生態系や環境を持続的に維持しながら人も利用していくことを目指しています。当公園も、西なぎさでは、さまざまなレクリエーションを楽しむことができます。私たち管理者は日々園内の巡回をしたり、海岸の掃除をしたりして公園の環境を整えているほか、干潟の生き物観察会などのイベントを企画し、地元の方々や地域団体と協力して開催しています。

 ※ラムサール条約の正式名は『特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約』。湿地の「保全・再生」と「ワイズユース」、そして「交流・学習」を3つの柱とする。


干潟のいきものは多種多様
西なぎさの清掃
なぎさをコの字型に形成する石積みの導流堤
クリーンアップイベント
沖に設置された竹ひびと干潟の生き物探し

葛西海浜公園の干潟環境と人の営みの共存(イメージ図*)

干潟を楽しむ体験で、環境に対する学びも深まる


 都内の小学校からは環境学習をしたいというご要望も増えてきました。授業で気候変動問題やSDGsは学んでいても、干潟を知っている子は少ないですね。そのためカニなどの生き物を見て楽しめることを一番に考えています。それから自然との接し方、たとえば潮干狩りならこのサイズより小さい貝は捕らないで、他の生き物も観察したら元の場所に戻そう、という話をします。また、釣りをした人が残した糸に鳥が絡まってしまうといった問題は、実際のごみや鳥の写真を見て考えてもらっています。
 大事なのは、授業で習ったことと、干潟で見て触れたことが結びついて、自然と自分は関係があるんだと思える体験なのかなと思います。中には生き物が苦手な子もいるので、魚が減ればスーパーで売られる値段もあがるし、人が自然を利用するために大切にするんだよ、と説明することもあります。  干潟で遊んだり、海で魚を獲って生活していた地元の人たちは、葛西の海に強い想いがあって、交流や学習イベントにも熱心に協力してくださいます。みなさんにも、都心からこんなに近くにある干潟を知ってもらい、来園して見て遊ぶうちに、海っていいな、この環境を大切にしていきたいな、と感じていただけたら嬉しいです。


都立 葛西海浜公園

https://kasaikaihinpark.com/
開園時間:9:00〜17:00 時季により延長
入園料:無料/開園日:通年開園
お問合せ:葛西海浜公園管理事務所
受付時間9:00〜17:00/電話:03-5696-4741
〒134-0086 東京都江戸川区臨海町6-2-4




 シリーズ『水循環を考える』では、自然の水循環と人の暮らしとの接点に着目してきました。貴重な水源や安全な水質を将来にわたって維持するには、自然環境の保全や水インフラの整備、法規制などが重要ですが、一人ひとりも水辺を汚さない心がけや節水などの実践ができます。水を大切に利用していきましょう。






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