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■現在の洗剤には環境中で分解されやすい
界面活性剤が使われています |
洗濯や食器洗いなどに使われた水は、汚れとともに石けんや洗剤の成分も含んで排水として流されます。そのため、石けんや洗剤の成分には、下水処理場や河川の微生物によって分解されやすいものが使用されており、最終的には水と炭酸ガス、無機塩に分解されます。家庭用洗剤の主成分として多く使用されている界面活性剤のLASは、分解されやすいものです。
実際に、LASは環境中にどの程度あるでしょうか。LASが洗剤に使われ始めて10年後、完全にLAS使用洗剤に切り替わった1977年に、環境庁が全国23地区の河川、湖、海域で行った水質調査によると、首都圏のほとんどの地区でLASは検出限度(0.01mg/L)以下でした。わずかにLASが検出された河川では、有機物の分解に必要な酸素がほとんどないほど汚れがひどく、他の有機物もほとんど分解されないような状態でした。その後の各地の調査によっても、特に問題にされるような濃度のLASが検出されたことはありません。
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■現在は使用量の少ない洗剤が主流です |
石けんや洗剤は、安全に使用でき、環境中でも生分解されやすい成分でできているとはいえ、使用後排水として流されることを考えると環境に負荷を与えるという点では石けんも洗剤もどちらも同じです。環境への負荷を少しでも減らすためには、適正な使用量を守り、石けんや洗剤を必要以上に使いすぎないことが大切です。
1987年以来、洗剤は技術革新によってより少ない量で洗濯ができるように、改良され続けてきているのです。こういった技術改良の結果、洗濯1回当たりに使用する洗剤に含まれる界面活性剤量は、従来の洗剤に比べて20〜50%減少しています。 |

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