洗剤がいろいろな場面で使われるようになってから、すでに50年以上が経過しました。その間、洗剤が人や環境に悪影響を及ぼすのではないかと、問題視されることもありました。これに対して、メーカーのほか、国の機関や地方自治体なども繰り返し調査を行ない、問題のないことが確認されています。その後も日本石鹸洗剤工業会では、安全性の確認に必要な科学的データの蓄積に注力してきました。それらのデータを用いて、界面活性剤など主要成分のリスク評価を実施し、人体への影響や、環境に与える影響を継続的に調べています。また、洗濯用、台所用、住宅用などの種類に応じて、各メーカーが実用テストなどで安全に使えることを最終確認したうえで、製品が市販されます。
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● 洗剤の安全性は、配合成分と最終製品の両方で評価されている |
製品に配合される成分は、それぞれ安全性評価が行なわれ、安全性が確認されています。一方、製品については、主要成分の配合量や、他の成分との組み合わせに応じて、実際の使用条件における安全性も確認します。その結果をふまえて、製品に注意表示等を付記するなど、万全の注意が払われています。
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● 安全性の点検は世界的な規模で行なわれている |
当工業会は、化学物質の管理と安全性評価に関する国際的なプロジェクトにも積極的に参画しています。地域や国を超えた協調の動きは、1992年の地球環境サミットをきっかけに加速しました。他国の工業会と協力して、国際的に信頼のおけるデータの蓄積と共有化をすすめているため、最新の安全性情報なども国内へフィードバックし、各種のリスク評価に役立てることができています。
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● ゼロリスクはありえないからこそ、科学的に向き合う |
リスクのない物質は、世の中に存在しません。だからこそ、リスクを科学的に評価し、安全に利用できる量や用途を知ったうえで、適切な管理を続けることが大切です。
当工業会は、会員会社と協同し、“製品の製造、流通、消費、廃棄のすべての段階で環境および人の健康に配慮した製品づくりを行なう”との基本理念のもと、活動しています。洗剤類を安全に、そして安心して使っていただけるよう、リスク評価結果などの安全性情報を、当広報紙やホームページなどを通じてお伝えしていきます。
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