容器包装プラスチック使用量の削減
第四次自主行動計画の目標「2030年度まで42%以上の削減継続※1」
に対し、初年の2021年度は43%削減※1を達成しました。
環境配慮設計チェックリストを新たに公開しました。
※1 :主要8製品群における製品出荷量(内容物重量)あたりの
プラスチック使用量(原単位)、1995年比
2021年の主要8製品群における容器包装プラスチック使用量の総量は82.3千トンで、前年度に比べ4.8%減少しました。これを当工業会の容器包装プラスチック使用量の削減目標基準「原単位(製品出荷量あたりのプラスチック使用量)」に換算すると、2021 年度は48.1kg/トンで1995年度比43%減となり、第四次自主行動計画の目標42%削減を達成しました。
第四次自主行動計画にはバイオマス樹脂および再生樹脂を使用した包装容器について、2030年までに2020年度比2倍以上にするという目標を初めて盛り込みました。これに対し、2021年度は約9千トンのバイオマス樹脂および再生樹脂を含むプラスチックが採用され(内訳はバイオマス樹脂47%、再生樹脂53%)、2020年度の使用量約5.8千トンに比べ約1.6倍に伸長しました。
容器包装プラスチック使用量と削減の推移〔1995年〜〕

また、2016年度からは製品ライフサイクルの各段階(原材料調達、生産、物流、販売、使用、廃棄・リサイクル)について「環境配慮設計チェックリスト」を作成し、活用してきました。第四次自主行動計画に基づいて当リストを更新し、3R(リデュース・リユース・リサイクル)にリニューアブル(再生可能資源への転換)を加えた4Rの視点や、温室効果ガス排出削減などの視点をわかりやすく記載し、具体的な実践例も追加したうえで、2022年12月にガイドラインとして公開しました。会員社による最新の事例を追加した「容器包装プラスチック削減事例集」と併せてご活用ください。
当工業会はこれらの活動を継続し、プラスチック資源循環および脱炭素社会へ貢献していきます。
プラスチック使用量の削減に貢献する製品例
▽詰め替え・付け替え 製品 普及率83%※3

本体ボトルのリユースにつながる詰め替え用パウチ容器や、トリガー部分のリユースにつながる付け替え用ボトル容器の製品。
▽コンパクト型 製品 普及率38%※3

成分などを工夫し、1回あたりの使用量を減らすことで製品容量を小さくした製品。本体ボトルのリデュースにつながる。
▽再生可能資源への転換

バージンプラスチックを紙素材、バイオマス樹脂、再生樹脂などの再生可能資源に転換した製品。
※3. 主要8製品群の2021年度の全製品出荷量に対する割合
当工業会会員社の事例を紹介
容器包装プラスチック削減事例集 最新版より
材料設計段階における「材質変更」
■NSファーファ・ジャパン(株)/洗濯用洗剤(2021年度発売)
ペーパーパック素材の超コンパクト洗剤のアテンションシールの材質を、PET 樹脂から耐水紙へ変更。製品全体で20kg程度のプラスチック使用量を削減した。
材料設計段階における「バイオ樹脂採用」
■ライオン(株)/ボディ用洗浄剤(2021年度発売)
ボディソープ(液体タイプ)のボトル材質(PET)に、バイオマスPET樹脂28%を使用。
仕様検討段階における「軽量化・薄肉化・簡素化」
■花王(株)/手洗い用洗浄剤(2021年度発売)
ポンプヘッドの小型化によりプラスチック使用量を約25%削減。同時に、シュリンク台紙包装を上部のみのシュリンク包装へ変更し、二次包装のプラスチック使用量を約31%削減した。
仕様設計段階における「軽量化・薄肉化・付け替え化」
■サンスター(株)/その他:デンタルリンス(2021年度発売)
ポンプタイプボトル容器のシュリンクフィルムを薄肉化し、プラスチック使用量を約0.2g削減(製品一本あたり)。付け替え製品を発売し、プラスチック使用量を約20g削減(同上)。また、ボトルの軽量化・薄肉化によりプラスチック使用量を約12g削減した(製品一本あたり)。