第7回世界洗剤会議(WCD)でJSDAがポスター展示・発表
日本の洗濯習慣や3R・環境対応活動に世界も注目 |
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日本石鹸洗剤工業会では、米国油化学協会(AOCS)からの協力依頼を受けて、10月2日から9日までスイス モントレーで開かれた第7回世界洗剤会議(WCD)に参加しました。
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◆テーマは「sustainability」と「mottainai」 |
会期中は世界57か国から892人が集まり、40社以上が展示ブースを設け、さまざまなプレゼンテーションが行なわれました。10月5、6日には、大手洗剤メーカーであるP&G社、ユニリーバ社、ヘンケル社の各CEOによる基調講演があり、世界的な業界の動向を分析しつつ、各社の将来的な戦略について言及しました。
基調講演のテーマはsustainability(持続可能性)でした。各講演の内容からは、「洗剤の開発や使用を通じて社会や環境にプラスになるような活動が重要であり、具体的には、製品づくり・消費の過程における廃棄物の削減、健康・安全性に対する心配を減らすこと、社会的プログラムへの参加、気候変動への影響因子を削減する」などの主張を読み取ることができます。
一方、日本石鹸洗剤工業会は、国際工業会(INCPA)メンバーの欧州・米国・オーストラリア・カナダ・ブラジルの各国と共同でINCPAのブースを設けました。そこでポスター展示を実施するとともに、6日には口頭発表セッションが開催され、そこでは、「mottainai(もったいない)」がキーワードとなっていました。会員社とJSDAも「日本の洗濯習慣、商品開発、環境対応」に関する発表を行ないました。会員社(花王、ライオン)が代表して、日本における環境に配慮した商品づくりと、家庭用洗剤の商品設計思想について紹介を行ないました。
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◆INCPA展示ブースに寄せられた関心 |
合わせて実施されたポスター展示では、日本石鹸洗剤工業会が本年度に実施した洗濯実態調査結果や、自主行動計画である3R活動の成果発表などを紹介し、見学者の強い関心を集めました。
去る9月に、The Japan Times紙面で日本の洗たく習慣に関する記事が紹介されたことがありましたが、今回も、日本特有の洗濯事情、気候、洗濯頻度、節水意識などについて、質問を受けることが多くありました。
また会期中は、国際的な油脂原料価格の上昇や、活性剤の需要増などの話題も盛んで、関連して日本の洗剤市場の動向や需要に関するデータにも、質問が多く寄せられました。
近年、工業界の活動は国際的な広がりを見せており、諸外国に向けて改めてJSDAを紹介し、また日本特有の文化を背景として収集した貴重な統計データを発表したことは、各国からの理解を得て、より活発な国際交流を図っていくための貴重な機会となりました。
(日本石鹸洗剤工業会 専務理事 石井 茂雄)
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↑INCPA展示ブースで実施された、ポスター展示の様子
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↑ポスターには、JSDAの紹介のほか、手洗い啓発活動やプラ容器の3R活動についての紹介や、日本の洗濯事情と洗濯実態調査結果、国内河川の環境モニタリング結果などを掲載しました
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↑日本の家庭における洗濯行動に関する統計データにも高い関心が寄せられました
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