CCSPA 60周年記念大会の
インターナショナルパネルで講演
「An Overview of JSDA Activities」
日本石鹸洗剤工業会 専務理事
西條 宏之
9月18〜20日にカナダで開かれたCCSPA(カナダ消費者製品工業会)の60周年記念大会に招待され、当工業会の重点活動とSDGsをテーマに講演しました。INCPA(国際工業会局長会議)のメンバーからは7カ国8団体が参加しました。
3石けんや洗剤類は清潔で健康的な生活に欠かせないものです。当工業会の活動と、2015年に国連で合意した「SDGs(持続可能な開発目標)」には共通点があり、とくに「3:すべての人に健康と福祉を」「6:安全な水とトイレを世界中に」「12:つくる責任 つかう責任」の3つは関わりの深い目標です。

かつて日本では、急速な経済成長を背景として、河川の水質汚染などの公害や、ゴミの増加による最終処分場の逼迫などが社会問題化しました。その際、石けん・洗剤業界は解決すべき課題に自主的に取り組み、環境負荷のより少ない洗剤類や、容器包装プラスチック使用量の削減などを実現してきました。その後も“サステイナブル(持続可能)”という大きな目標に向き合い、製品の高付加価値化に取り組んでいます。たとえば、洗濯用洗剤では超濃縮液体洗剤が普及し、容器のコンパクト化が一段とすすみ、節水や節電を実現する「すすぎ1回」洗剤が消費者の支持を集めています。
世界的に高齢化がすすむなか、高齢化先進国の日本では、2030年に約30%が65歳以上となります。高齢者が洗剤類をより安心して使えるように、製品の注意表示やユニバーサルデザインを進化させることや、「家事は生きる意欲につながる」との視点から魅力ある製品を提案することが大切です。
一方、未来の消費者となる子ども達は高い社会貢献意欲を持っています。過去の環境対応の歴史や、感染症予防のための正しい手洗いの重要性を伝えるとともに、これまで以上にサステイナブルな製品を提供していく必要が国際社会においては引き続き、アジア地域全体への貢献を念頭に置きながら、国際工業会とのパートナーシップを強化し化学物質マネジメントなどの共通課題に取り組み、当工業会の役割を果たしていく考えです。
2030年を終年とするSDGsの目標達成に貢献するために、これからも業界一丸となって、人にやさしい・地球にやさしい未来を目指して活動してまいります。

&開催場所:ナイアガラ・オン・ザ・レイク