洗濯用洗剤を少なめの量で使う人が、近年増加傾向にあります
洗たく科学専門委員会は、5年おきに首都圏のご家庭を対象に『洗濯実態調査』を実施しています。2010年に「洗剤を少なめの量で使う人が増加傾向にある」ことを把握して以来、その背景や要因を詳しく調べるために、2012〜2014年と段階的に追加調査を実施してきました。最新の2014年は「意識的に洗剤使用量を減らしている人」に着目しました。その結果から要点をお伝えします。
【2014年追加調査の概要】
目的:洗濯用洗剤を適量(自身が適正と思っている使用量)よりも少なめに使う人の割合とその理由を調査する。※今回は洗濯機のタイプは限定しない。洗剤は液体のレギュラー洗剤と超コンパクト洗剤のみ。
【調査対象者】
■スクリーニング調査:10,000名/首都圏の20〜59歳の女性
■本調査:1,012名/洗濯用洗剤を適量より少なめに使用することのある方
【調査方法】インターネットリサーチ
【調査期間】2014年9月26日〜9月30日
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・洗剤を適量より少なめに使う人の割合は約2割
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スクリーニング調査の結果、「洗剤を1年の間に少なめの量で使うことがある層」は約22%、「日常的に少なめの量で使う層」は約13%であることがわかりました。これらの層は、縦型洗濯機ユーザーよりもドラム式洗濯機ユーザーのほうに多くみられ、近年の調査と同様の傾向となりました。
本調査は「洗剤を1年の間に少なめの量で使うことがある層」1,012人を対象に実施しました。そのうち、日常的に洗剤を少なめに使うという人は563人いました(図1)。
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・日常的に少なめに使う人には3つの特徴が認められました |
次に、洗剤を少なめに使う理由を尋ねました。「日常的に少なめに使う層」では、その理由として「洗浄力が十分にあるから」「すすぎ切れずに洗剤が残ると不安だから」「家計の節約に繋がるから」の3つをあげる人が他の層より多いという特徴が認められました(図2-点線内)。
この背景を深掘りしていくと、洗剤に対する過信があることや、特に水量の少ないドラム式洗濯機を使う人は洗剤が残るという不安を抱きやすいこと、そして比較的若い世代の家庭では節約意識から洗剤を減らす傾向があることがわかりました。特に節約意識から洗剤量を減らして使っている人は、汚れ落ちや洗い上がりに不満を持っていることもわかりました。
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・洗剤は使用量の目安よりも少ない量で使わないでください |
洗剤の使用量の目安は、汚れ落ちやすすぎの工程を十分に考慮し、必要最小限の量(適量)で使えるように設定されています。容器に表示された使用量の目安にそってお使いください。
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■洗たく科学専門委員会では、今回と以前の追加調査の結果*をふまえ、現在、『2015年 洗濯実態調査』を実施中です。 |
[*2013年の調査]、 [*2012年の調査]
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