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2022年3月15日更新
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参照カテゴリ> #03.洗濯 

*洗濯実態調査より

 

「洗濯実態調査2020」における
柔軟剤使用量の変化の解析


 5年毎の洗濯実態調査(2010年、2015年、2020年)の結果から、柔軟剤使用量の変化について考察をおこないました。

(1)意識の変化

 「洗濯実態調査2020」の結果は、日本石鹸洗剤工業会広報紙「クリーンエイジ」で、すでに報告しています。(クリーンエイジ266号 洗濯実態調査2020)。調査項目の「柔軟剤使用量」については、2015年の調査(前回調査)でも意識調査をおこなっており、容器やラベルの「目安どおり」の量で使う人は58.2%(前回48.2%)、「目安より多め」の量で使う人は16.6%でした(前回29.4%)。適正量で使用する人の割合が増えたことがわかります。

図1
【図1】柔軟剤使用量の経年推移(意識調査)

(2)実測値(使用実態)の変化

 消費者の意識の変化が実際に洗濯行動として現れているかどうかについて、137人の対象者に、洗濯をする際に柔軟剤の使用量を日誌のように記入してもらう方法で使用量の実測値(使用実態)も調査しました。その結果を表1にまとめています。ここでは、柔軟剤使用量は、能書に記載されている使用量の「目安どおり」に使われている場合を1とした倍数で示しています。この結果、縦型洗濯機においては、柔軟剤使用量の平均値は徐々に減少し、能書に記載された目安の使用量に近づいていることがわかりました。縦型洗濯機使用者における、2010年と2015年の平均値の差、および2010年と2020年の平均値の差については、有意水準0.05の検定にて、有意差が認められました。一方、ドラム式洗濯機では、2020年度に平均値の上昇がみられました。

【表1】柔軟剤使用量の経年推移(使用量実測値調査) 表1

(3)対象者毎での実測値の変化

 次に、対象者毎で柔軟剤使用量の平均値を求め、そのばらつき度合を解析した結果を図2と表2に示します。ばらつき度合を解析するには、箱ひげ図※1という解析手法を用いました。

※1 文末で説明していますのでご参照ください。


《縦型洗濯機使用者の場合》

 柔軟剤使用量の算術平均値、中央値ともに目安の使用量である1に近づいていること、そしてデータのばらつきを表すIQR値※2が低下していること(箱が小さくなっていること)から、能書に記載された目安に従って柔軟剤を使われる消費者が増えていることが示唆されました。

※2 「箱ひげ図の説明」の四分位範囲の項目をご参照ください。


《ドラム式洗濯機使用者の場合》

 柔軟剤使用量の中央値が1に近づいていること、そしてIQR値も低下していることから、縦型洗濯機使用者と同様に能書に記載された目安に従って柔軟剤を使われる消費者が増えていることが示唆されました。2020年の柔軟剤使用量の算術平均値が2015年の算術平均よりも高くなっていますが、これは、今回の調査で10倍量以上の柔軟剤を使う対象者がいたことによるものです。なお、10倍量以上の柔軟剤を使用する対象者は、柔軟剤を容器から直接洗濯槽に“どぼどぼ”と多量に注ぐような使用方法ではなく、洗濯物の量が少ない時にも柔軟剤の量を減らすことなく、一定量をキャップで計量して洗濯した結果、相対的に柔軟剤使用量が多くなっていました。


図2
【図2】対象者毎による柔軟剤使用量のばらつき度合い

【表2】箱ひげ図による解析(数値詳細) 表3

●結論●

 「洗濯実態調査2020」における消費者の柔軟剤使用量を、2010年、2015年の結果と照らし合わせたところ、能書に記載された目安に従って柔軟剤を使う消費者が増えていることが示唆されました。また、調査対象者毎の柔軟剤使用量の解析結果をみても、多くの消費者が、容器の計量キャップを用いて柔軟剤を計量し、使用量の目安を守ろうとしている方向にあることがわかりました。

 その一方で、柔軟剤を規定の2倍量以上で使用する人が、依然として全体の2割近くもいることから、今後も引き続き、適正な使用量の啓発活動を続けていくことが大切であると思われます。



※1【箱ひげ図とは】

 箱ひげ図とは様々なデータの解析方法の1つを言います。総務省統計局の「なるほど統計学園」では、箱ひげ図の特徴を以下のように説明しています。
https://www.stat.go.jp/naruhodo/4_graph/shokyu/hakohige.html

 「四角い箱の上下に、ひげが生えている形をしており、このようなグラフを『箱ひげ図』と呼びます。箱ひげ図はデータのばらつき具合を示すのに用います。データのばらつきはヒストグラムでもみることができますが、箱ひげ図は異なる複数のデータのばらつきを比較する事ができます。」


※2【箱ひげ図の説明】

 箱ひげ図の理解のために、各データ(構成要素)をプロットした状態(図3)を例に説明します。

  • データを小さい順に並べ4等分します。小さい値から数えて総数の1/4番目にあたる値が第1四分位数、中央値が第2四分位数、3/4番目にあたる値が第3四分位数となります。
  • 第1四分位数から第3四分位数が「箱」の部分に相当し、全データの50%を収容します。
  • 箱の部分は四分位範囲(IQR:interquartile rangeの略)と呼ばれ、データのばらつきを表す指標です(IQR値が小さいほどばらつきが少ないデータといえます)。
  • 箱の上下端からIQRの1.5倍の幅を取り、その範囲を外れる値を「外れ値」として表します。
  • 統計的に外れ値の発生確率は1%以下です。
  • IQRの下部で外れ値を除いたデータの最小値を下のひげの先端に、またIQRの上部で外れ値を除いたデータの最大値をひげの上端として表します。
  • 全データの平均値を「×」として表します。

図2
【図3】箱ひげ図の構成


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