日本石鹸洗剤工業会(JSDA)
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2006年10月31日更新
01.*セミナー:もっと良く知ってほしい洗剤 *目次へ 
参照カテゴリ> #01.社会 

*二極化が進む自治体の洗剤反対運動支援
--要綱等廃止要請に対する回答から--

時代の趨勢を感じて見直しを始めた自治体がある一方、かたくなに洗剤を否定する自治体もある

コミュニケーション推進専門委員会
佐藤 孝逸

(2006/7/21開催)

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1) 対応経緯
2) 要綱等の廃止要請
3) 石洗工の対応
 2006年7月14日に神戸市からの指摘を受け、当工業会は神戸市要綱を問題小に変更いたします。なお、プレゼンテーション資料は発表当時の当工業会の理解を示したものですので、修正はせずそのまま掲載し、下記の該当シートには注記を添えます。(2006年10月31日)
 1-2.要綱等の内容と当該自治体
 2-1.要綱等の問題点と廃止要請の根拠
 2-2.自治体首長宛に要綱等に廃止を要請(マップ)
 2-4.自治体よりの回答と回答概要(問題「高」)

 1)対応経緯
1-1.自治体要綱等の取扱いに対する対応経緯
 合成洗剤の安全性については、公にはすでに解決した問題と考えられています。また、環境問題についても石けんとの比較で、総合的に見てそれぞれ一長一短とみられており、特に合成洗剤を否定する根拠はありません。
 にもかかわらず、依然として“合成洗剤は毒である”とか“合成洗剤は環境を著しく汚す”といった科学的事実を無視した情報が一部の市民、消費者グループで流布されています。
 当工業会はそのような要因の1つとして、1979年に滋賀県琵琶湖の富栄養化防止条例の可決に端を発し、その後他の自治体も条例あるいは要綱、要領等を制定し、しかも現在に至るまで継続していることが大きいとの仮説をもっています。
 その仮説を検証するために、2005年9月に769自治体に対し、要綱等の有無とその扱い等についてアンケート調査を行ないました。
 回答のあった432自治体のうち30自治体から要綱等を入手し、その内容の問題点を整理し、同年11月の第6回メディアセミナーで報告しました。
 問題のある要綱を持つ20自治体に対して、本年5月当工業会会長名で各首長宛に問題点を指摘し要綱等の廃止を要請する文書を送付しました。7月に17自治体から回答があり、7月の第7回メディアセミナーで報告いたしました。その後、3自治体からの回答を受理しましたので、以下は全20自治体としての集計結果(8月末時点) を示します。
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1-2.要綱等の内容と当該自治体
 要綱等の内容で問題が大きいと判断されるものは、「合成洗剤使用禁止」「石けん使用推進」「洗剤の石けんへの切り替え」の文言で、比較的多くの自治体でみられます。(第6回セミナーより)
 
神戸市を「問題高」から「問題小」に変更します。(2006年10月31日)
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1-3.問題レベル「高」内容事例(大阪府の事例)
 問題レベルの高い自治体例として大阪府の事例を示します。“大阪湾の富栄養化を防止するため、リン削減対策の一環として定める”ことを趣旨としていますが、実施項目においては、“府の施設で合成洗剤使用を禁止”しており、趣旨の範囲を逸脱しているといえます。 (第6回セミナーより)
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 2)要綱等の廃止要請
2-1.要綱等の問題点と廃止要請の根拠
 05年10月に30自治体から入手した要綱のうち、内容に問題があると判断したものは20あり、そのうち16自治体は問題レベルが「高」であり、4自治体は問題レベルが「低」と分類しています。
 問題レベル「高」の問題点としては、①要綱等の「趣旨」にはリン削減対策としているが、「実施項目」では行政施設において合成洗剤を使用しない、または原則として石けん使用等を規定している。②当初から石けん使用推進を目的としている。③合成洗剤は否定していないが、文面からは否定と誤解される 等です。
 問題レベル「低」の問題点としては、制定後25年以上経過し状況変化しているにもかかわらず、見直しがされていない 点です。
 これらの問題要綱等のある20自治体に対し、問題の根拠を示して廃止要請をしました。
 
神戸市を「問題高」から「問題低」に変更します。(2006年10月31日)
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2-2.自治体首長宛に要綱等に廃止を要請(マップ)
 20の廃止要請送付対象自治体を図に示しています。関東では神奈川県と県下の2市、千葉県我孫子市、関西では大阪府と府下の4市、兵庫県下の2市、京都府、島根県、九州の3市(大牟田市、柳川市、那覇市)が問題レベル「高」として廃止要請を送付しています。
 
神戸市を「問題高」から「問題低」に変更します。(2006年10月31日)
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2-3.自治体よりの回答
 要綱等廃止要請した20自治体のうち、8月末日現在で16自治体から回答および連絡がありました(未回答4自治体)。
 内文書回答13、電話連絡3です。文書回答13のうち見直し意向の自治体は6、電話連絡3自治体のうち2自治体からは既に廃止決定および削除予定ありとの連絡がありました。
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2-4.自治体よりの回答と回答概要(問題「高」)
 問題レベル「高」自治体のうち、大阪府や府下の3市(大阪市、東大阪市、堺市)からは、洗剤に関する社会情勢が変化した現状を踏まえ、見直しを検討するという前向きな回答がありました。そのほか相模原市、神戸市も見直し検討の回答です。
 柳川市、沖縄市は電話連絡ではありますが、前者は既に廃止を決定したとのこと、後者は該当文章の削除予定とのことです。
 一方、「現時点で問題はないので廃止しない」と現状にそぐわない要綱等を見直しする意思のない自治体や、「合成洗剤の安全性が確実に証明されるまで廃止しない」として、安全の意味を無視した頑なな回答など、神奈川県、京都府、我孫子市、藤沢市、西宮市の5自治体では見直しに否定的な回答でした。
 
神戸市を「問題高」から「問題低」に変更します。(2006年10月31日)
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2-5.自治体よりの回答と回答概要(問題「低」)
 問題レベル「低」自治体のうち、埼玉県、佐賀県は、家庭対策だけでなく事業者対策もすすめていること、また排水基準を超過する事例が毎年発生しているとして、いずれも現時点では廃止を考えていないとの回答です。
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 3)石洗工の対応
3-1.回答内容の評価と石洗工の対応
 当工業会からの廃止要請に対しての各自治体からの回答を整理すると、自治体によって今後の対応スタンスが異なっていると感じられます。25年前の制定内容を、その後の社会状況の変化と現状を踏まえて「見直し検討」の前向き自治体と、あくまでの現状を固守する頑なな自治体の2極化が浮かび上がってきます。
 「見直し検討」回答の自治体に対しては、今後とも必要な情報提供を推進し、良好なコミュニケーションを図っていきます。
 また、見直しに否定的な自治体に対しては、情報提供を継続しつつも、公開質問状の送付も含めて、再要請についての検討をすすめていきます。
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