■安全性試験結果の信頼性確保
安全性試験結果等の科学的情報は、試験結果の再現性が確保され、そのデータの信頼性が高いことが重要です。1960年代から1980年代にかけて、合成洗剤の安全性が、いろいろと注目されました。これらを解決するために、科学技術庁、厚生省などの中央政府機関、地方自治体、工業会・企業により合成洗剤の安全性評価を目的とした各種試験が広範に行われてきました。これらの多くの安全性試験の結果は、信頼性を評価した上で取りまとめられています。例えば厚生省による「催奇形性合同研究(1976年)」では、共同研究により試験の再現性が確保されました。同じく、「洗剤の毒性とその評価(厚生省1983年)」では、第三者により試験内容と結果が検証され、取りまとめられました。試験の再現性を確保する科学的な手段として、GLP基準に準拠して安全性試験を行なうことも、安全性試験結果の信頼性確保に繋がります。また、専門誌に投稿され、複数の専門家により内容が審査され、研究論文として学術誌に掲載されることも、試験結果の信頼性が高いことを示します。
一方、現在生産量が多い既存化学物質は、世界的な安全性点検作業【HPV(High Production Volume、高生産量既存化学物質)活動】が推進され、ここでは信頼性が高く、安全性評価に資する試験結果のみが国際的に審議されており、その中で洗剤原料等の安全性についても検討されています。
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