コミュニケーション推進専門委員会は、広報委員会に付属している専門委員会のひとつです。その役割は、日本石鹸洗剤工業会からメディア・行政・関係機関・消費者の方々などに向けてさまざまなコミュニケーションをはかり、幅広い理解を得ることにあります。
とくに、石鹸・洗剤および洗浄助剤あるいはその原料などについて、正確で科学的な情報を基に、誰にでもわかりやすいコミュニケーションを進めることで、まだまだ世の中に流布している石鹸・洗剤についての誤った情報や誤解を、環境・安全専門委員会、洗たく科学専門委員会等との連携により、修正していく努力を続けています。
そうして、すべての方々が安心して、関連製品を安全、適切にかつ有用に使っていただけるようになることを目標に活動しています。
具体的には、セミナーの企画開催、自治体への情報提供、誤った情報の修正などが、現在の主な活動となります。
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■クリーンセミナーの企画開催による情報発信
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従来は行政と報道機関の皆様を対象に、工業会として知っていただきたいこと、「もっとよく知ってほしい洗剤」を統一テーマに開催してまいりました。
2007年度は、対象を消費者団体や流通関係の方々にも拡大し、また講師を外部の公的機関の専門家の方々にお願いし、「安全とはなにか」を年間テーマに、“ 化学物質の安全シリーズ" として4回のセミナーを企画開催しました。その概要はホームページに掲載してありますので、ぜひご参照ください。
(1)化学物質の安全・安心とは?
(独)製品評価技術基盤機構(NITE)
化学物質管理センター所長 坂 口 正 之 氏
(2)安全はどうやって確かめるの?
(財)残留農薬研究所毒性部副部長 青 山 博 昭 氏
(3)化学物質の安全性はどうやって伝えるの?
(社)環境情報科学センター調査研究室長 村 上 治 氏
(4)安全と安心はどう違うか
(独)科学技術振興機構研究開発戦略センター
上席フェロー 安 井 至 氏
2008年度については、PRTRについての新たな動きなども予想されるところから、そのつどホットなテーマを選んで継続していく予定です。
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■自治体など行政との交流・情報提供
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ここ数年、力を入れてきたのは地方自治体とのコミュニケーションでした。2005年9月~10月に、全国の自治体にアンケート調査を行なった結果、“ 洗剤を使わないで石けんを使う" ことを定めた古い時代からの要綱などをそのままにしているケースもあることがわかりました。
とくに問題があると判断した自治体に対しては、2006年5月にそうした誤った判断に基づく要綱等があることが不適切であることを訴え、その廃止や改定を求める公開質問状をお送りし、善処を求めました。
こういったことを契機にして、積極的にそういった自治体に出向き、コミュニケーションをはかることでご理解いただき、要綱の廃止や見直しを検討していただけるような成果があがってきました。
今後も、前向きの自治体との交流や情報提供を中心に、対話を重視した活動を継続していく方針です。
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■洗剤への誹謗情報や誤った情報の修正依頼
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出版物や放送で世の中に流されている情報が、間違っていたり偏っていたりして、消費者に正しい情報が伝えられていないことが、まだ多く散見されます。
これら誤った情報については、甚だしく事実をゆがめていて放置しておけば影響が大きいと思われるものや、誹謗といえるものについては、それがわかったときに修正等の是正措置を講じていただくようにお願いするなど、速やかな対応をしています。
また、その前になるべくその類いの情報が発信されないようにしていくことも大切で、それには日頃のコミュニケーション推進活動や広報活動による正しい知識の普及が、なによりも重要だと考えます。
しかしながら、自治体の場合と同様、聞いていただけないところ、ご理解いただけないところはどうするか、といった課題を抱えてはいますが、それこそがコミュニケーションの必要な所以であると考え、あくまで対話の精神で極力ご理解をいただくよう、今後も努めていきたいと考えます。
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