日本石鹸洗剤工業会(JSDA)
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2013年12月15日更新
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石鹸部会


家庭用の化粧石鹸、シャンプー、リンス、及び身体洗浄剤等に関する諸事項を所管する部会で、化粧石鹸等の市場拡大のための広報活動のほか、原料の需給事情、国内外の市場動向などの情報提供を行なっています。


化粧石鹸の魅力を伝える 新たな機会を模索

    石鹸部会の活動

2013年CLEAN AGE236号に掲載

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■近年の石鹸部会の活動について

今から25年〜30年前、固形の化粧石鹸は中元・歳暮の贈答品の需要が中心で、いわゆるデパートギフトで大きな売上をつくっていました。石鹸を自家用に買ったことがない人が大半、という時代でした。しかしその後、ギフト市場が衰退し、液体の身体洗浄料への移行もすすんだことから、石鹸市場は長らく縮小傾向にあります。これに対し石鹸部会では、市場の再活性化を中心的議題として、話し合いを重ねてきました。以前は、ギフト商品について情報交換をすることが多かったのですが、近年はドラッグストアやスーパーなどで石鹸を自家用に購入する方が増えていますから、そちらに重きを置いて議論をしています。
これと同時に、店頭で消費者の方々にどのような製品が選ばれているのかに目を向け、潜在的なユーザーや新たなユーザーに石鹸の魅力をアピールする機会を増やそうと努めてきました。

 

■今年は「お風呂川柳」の企画を実施しました

そのような近年の取り組みの延長線で、今夏は初めて「お風呂川柳」の募集を企画し、実現しました。
昔からある石鹸への安心感や、さっぱりとした洗いあがりに対する支持は、根強いものがあります。日本人は元来お風呂好きです。湯船につかってホッとしたり、リラックスできるお風呂の時間を大切にしていますし、そこで石鹸を使う文化があります。これは大変嬉しいことです。
石鹸のファンはたくさんいらっしゃるので、気軽に参加していただける川柳の企画を、部会でやってみることにしました。石鹸への想いを作品に込めて発表していただくことで、多くの方に改めて石鹸の魅力が伝わる、そんな機会になって欲しいと考えたのです。
募集テーマは「お風呂と石鹸」に絞り、募集数上限を1000句までと決めました。作品がどのくらい集まるか見当がつきませんでしたが、早々と規定数に達する応募をいただき、選考結果は8月26日(パパフロの日)に当工業会ホームページに公表しています。入賞作品には、川柳の本流をいくような良い作品が選ばれていると思います。

 

■石鹸の変わらぬ良さにこだわることも大切

石鹸を供給するメーカーの立場からは、消費者の方々に手頃な価格で購入していただけるように努力することが第一であり、泡立ちや香りなども、日本の風土と合致させることが重要です。原料には、牛脂やヤシ油に比べ、パーム油がより多く使われるようになっていますが、石鹸の登場以来、その基本的な性質や機能はほぼ変わっていません。変革がないので話題性は乏しいですが、そこが良いところでもあります。日本の企業が培ってきた品質や製造技術、昔ながらの形を変えないことも、石鹸ファンを維持するうえでは大切なことではないかと考えます。
近年の店頭動向をみると、ドラッグストアやスーパーで、定番の石鹸の品揃えを、これまでのメーカー品からプライベートブランド商品中心に変える動きが顕著です。一方、都心型のホームセンターやライフスタイルショップでは、色や形や香りに工夫を凝らした石鹸が販売されています。バラエティに富んでいて面白い製品群ですが、好みなどに左右されやすいので、やはり全体量からみればベーシックな石鹸が主流です。石鹸の「変わらぬ良さ」をどのように伝え、新たなファンづくりをしていけるかどうかが、今後もポイントとなるでしょう。

 

■ベーシックな石鹸と、機能性の高い製品の両方で

また、石鹸と液体の身体洗浄料については、それぞれに良さがあります。手洗い用途では、特に液体タイプのハンドソープの需要が高くなっています。ただ、学校などでは安価で管理がしやすい石鹸を主に使い、さらにハンドソープも併用することで、しっかりと手洗い指導を行なっているところが多いのではないでしょうか。液体の洗浄料には、さまざまな機能を付加しやすい面がありますので、殺菌や消毒に有効なハンドソープや、肌ケア機能のある洗顔料などを開発する面では有利です。やはり、ベーシックな石鹸と、プラスアルファの価値がある製品、その両方が必要ということだと思います。
部会活動を各社の製品ともリンクさせながら、石鹸や洗浄料全体の市場活性化につながるような方策を、これからも話し合っていければと考えています。

 


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