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2007年12月15日更新
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*「滅菌・殺菌・除菌・抗菌」などの用語


どこがどう違うのか…
「滅菌」「殺菌」「除菌」「抗菌」などの用語

感染症や中毒などの事件・事故が相次いだこともあって、人々の清潔・安全意識の高まりから、「菌」に対しても敏感になる傾向も、一般に定着してきました。
 それとともに、菌の制御に関するものだけでも、除菌・殺菌・滅菌・抗菌など、さまざまな用語が飛び交うようになりましたが、こうなるとそれらそれぞれの言葉の意味が、いったいどう違うのかも気になってきます。
 ここでは、こうした用語の定義と意味について、整理しておきましょう。

■滅菌

 「滅」とは「全滅」の滅であり、滅菌といえば意味的には菌に対しては最も厳しい対応、ということになります。
 つまり、すべての菌(微生物やウイルスなど)を、死滅させ除去することで、日本薬局方では微生物の生存する確率が 100万分の1以下になることをもって、滅菌と定義しています。
 しかし、これは現実的には、人体ではあり得ない状況(たとえばヒトの手を滅菌するには、人体の細胞ごと殺さなければならないことになる)で、器具などの菌に対しての用語だと考えられています。

■殺菌

 これは、文字通り「菌を殺す」ということを指しています。細菌を死滅させる、という意味ですが、この用語には、殺す対象や殺した程度を含んではいません。
 このため、その一部を殺しただけでも殺菌といえる、と解されており、厳密にはこの用語を使う場合は、有効性を保証したものではない、ともいえます。
 また、この「殺菌」という表現は、薬事法の対象となる消毒薬などの「医薬品」や、薬用石けんなどの「医薬部外品」で使うことはできますが、洗剤や漂白剤などの「雑貨品」については、使用できないことになっています。

■消毒

 物体や生体に、付着または含まれている病原性微生物を、死滅または除去させ、害のない程度まで減らしたり、あるいは感染力を失わせるなどして、毒性を無力化させること、をいいます。
 消毒も殺菌も、薬事法の用語です。一般に「消毒殺菌」という慣用語が使われることもあり、消毒の手段として殺菌が行なわれることもあります。ただし、病原性をなくする方法としては殺菌以外にもあるので、滅菌とも殺菌とも違うという意味で、使い分けがされています。

■除菌

 物体や液体といった対象物や、限られた空間に含まれる微生物の数を減らし、清浄度を高めることをいう、とされています。これは、学術的な専門用語としてはあまり使われていない言葉ですが、法律上では食品衛生法の省令で「ろ過等により、原水等に由来して当該食品中に存在し、かつ、発育し得る微生物を除去することをいう」と規定されています。
 いろいろな商品で、この性能を訴求する商品もたくさん出てきており、除菌の方法も洗浄やろ過など、各分野でさまざまな意味づけが行なわれたり、それぞれ程度の範囲を示している、と考えられます。
 たとえば、洗剤・石けん公正取引協議会が定義する除菌とは、「物理的、化学的または生物学的作用などにより、対象物から増殖可能な細菌の数(生菌数)を、有効数減少させること」で、この細菌にはカビや酵母などの真菌類は含まれません。

■抗菌

 これも、近頃では幅広い商品に謳われるようになりましたが、「抗菌」とは「菌の繁殖を防止する」という意味です。経済産業省の定義では、抗菌の対象を細菌のみとしています。JIS 規格でその試験法を規定していますが、抗菌仕様製品では、カビ、黒ずみ、ヌメリは効果の対象外とされています。
 菌を殺したり減少させるのではなく、繁殖を阻止するわけですが、これも対象やその程度を含まない概念です。

■減菌

 微生物を特に限定せずその量を減少させる、という意味で、「消毒」と同じように器具・用具などについて使われることがあります。


実生活とのズレがよけいわかりにくくする
 業界や分野によっては、もっと別の用語が使われることもありますが、ざっとこんな具合に整理することができます。
 ただ、法律上の建前とはまた別に、一般に広くもたれているイメージもあります。たとえば、雑貨品の塩素系漂白剤などを使って“消毒する” といった認識は、一般的に定着しています。そのことは、実際上の効果があっても、法律では“消毒” という表現は、薬事法の対象となる薬品や、消毒剤の場合にしか使用できないので、一般的な理解と法律上の定義には、ズレが生じています。
 昨年、日本石鹸洗剤工業会が開いたセミナーで、「除菌に対する消費者意識調査結果」について、報告した(こちらに掲載しています)ことがあります。その調査では、上表のように、菌数の減少に関しては、普通の人が抱いているイメージは、「“ 滅菌」、「殺菌」は「全ての菌を死滅・取り除く」こと、「消毒」、「除菌」は「大部分の菌を死滅・取り除く」こと、というイメージを持っている人が、最も多かった” のです。
 また、「身体や健康に害を与える菌を死滅・取り除く」というイメージに関しては、「消毒」が最も高く、次いで「菌も落とす」、「除菌」、「抗菌」、「菌に働く」の順であり、「全ての菌を死滅・取り除く」イメージの強いはずの「滅菌」、「殺菌」が低かった、といういささか意外なことがありました。
 こうしたことも、これらの用語の意味を、わかりにくくしている背景のひとつにあるようです。

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一説には、「抗菌」という概念が最も広義であり、殺菌、滅菌、消毒、除菌、静菌、サニタイズなど、すべての菌制御を包含している、とする解釈もある。


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